約 730,085 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2271.html
1st RONDO 『どいつもこいつも神姫マスター』 『ホイホイさん』 という人形をご存知だろうか。 そのネーミングからなんとなく想像がつくように、この人形は殺虫剤をものともせず室内を走り回る “黒い閃光(通称G)” を駆除するためにマーズ製薬㈱によって生み出された――とはとても思えない、3.5頭身の可愛らしい殺虫人形だ。 俺がまだ高校生2年生だった頃に市場に出回ってからというもの、授業中に持ち主の鞄から抜け出し校舎内を徘徊するホイホイさんが後を絶たなかった。 思い思いの装備に身を包んだホイホイさんは片っ端から害虫をデストロイし、そこら中に死骸の山を築き、挙句の果てに生物部で飼育していた小動物にすら手を掛けてしまったのだが、そこはまあ、どうでもいい。 マーズ製薬曰く 「ホイホイさんは(ゴキブリに殺虫剤が効かなくなったから)冗談のつもりだったのに生産が追いつかない」 と続々とホイホイさんアナザーバージョンを生み出し、他の製薬会社もホイホイさん同様の機種を続々と発表していた頃、大手玩具メーカーのコナミ㈱から、 『武装神姫』 という人形が発売された。 こちらもホイホイさんのように武装させる人形なのだが、大きく違う点として、 ・種類にもよるが、頭身は5~6。ヒトガタに近い。 ・武装は神姫同士の勝負を楽しむためにある。 Gを駆除するためではない。 ・人間と遜色ない会話・行動が可能。腕などの関節部を見なければほとんど小人。 が挙げられる。 スペックの高さから分かるように値は張るものの、この “心を持った人形” で勝負を楽しむだけではなく、生活のパートナーとして扱う者も多い。 さて、男ならば当然の発想として(?)、ホイホイさんと神姫を戦わせてみたくなる。 異種格闘戦にときめかない男など男ではない。 たぶん。 そしてそのトキメキは弓道部内で唯一の神姫マスターであった部長と、その他複数人のホイホイさん達によって実現することとなった。 後に “Mの悲劇” と呼ばれる事件である。 あまりにも酷たらしく、そして惨たらしく殺壊された猫型神姫マオチャオは観戦していた部員達に強烈なトラウマを植えつけた。 その話はまたいつの機会に取っておくとして。 それから大学に進学した今日に至るまで俺は、神姫を購入したくても手を出せないでいる。 ▲―▽―▲―▽―▲―▽―▲―▽―▲―▽―▲―▽―▲―▽―▲―▽ 夢のキャンパスライフ。 そんなものは所詮夢であったと思い知らされた大学一年目が終わり、しかし春の風と共に乗ってきた幸福感をたっぷりと噛み締め、二年目は軽快に滑り出した。 何せ人生初となる彼女ができたのだ。 春とはいえ過剰に浮かれポンチになっていたとしても、多少は目を瞑ってもらいたい。 それができないならば、俺が無理矢理にでも目を逸らさせてくれよう。 姫乃を有象無象の濁りきった目に晒したくないのだ。 独占欲とはこういうことかと、今更ながらに知った背比弧域である。 しかし現実的に姫乃を独占するのは難しく、今はお互い離れた席に座り、姫乃は彼女の友人達とひそひそおしゃべりを楽しみ、俺の隣には 「すぴー……こーほー……」 講義の最中であろうとお構いなしにふんぞり返って爆睡する貞方がいる。 だらしなく開かれた口に水で濡らしたティッシュを詰め込みたくなる。 人が真面目にノートを取っているというのに、こいつは講義が始まる前から寝息を立てていて、しかもそれでいてこいつは “ノートをしっかりと取っているのだ”。 貞方の机の上で教授の板書が綺麗に現在進行形でまとめられている。 ノートの上で自分の背丈と変わらないシャープペンを一生懸命動かすのは貞方の神姫の、 ええと―― 「ハナコです。 よろしくお願いします、背比さん」 俺の視線に気づいた神姫に突然話しかけられ、うっかりシャープペンを落としてしまった。 まさかいきなり自己紹介されるとは思わなかったから驚いた、わけではない。 というかハナコとはほぼ毎日顔をあわせている。 幼い頃テレビで 「一度会ったら友達で、毎日会ったら兄弟だ」 と着ぐるみ4匹に教わったのを思い出した(昔の教育番組の再放送だった気がする)。 ということは、俺とハナコは兄妹ってわけだ。 ……必然的に貞方とも兄弟になってしまった。 このハナコと名乗る勘のいい神姫は犬型のハウリンと呼ばれるタイプだ。 ケモテック社ならではのコミカルで愛くるしい見た目が特徴的で、 ――マオチャオと同時に発売されただけあって、そのシルエットはトラウマを呼び覚ます。 「……神姫って読心機能ついてんの?」 「あ、いえ。 私の名前を忘れたなー、という顔をされていたので」 そう言ってペコリと頭を下げ、再び作業に戻った。 今は身体を服っぽくペイントされているだけだが、貞方がこの神姫を買ったときに一度 「どうよ俺のハナコ、イカすだろ!」 と武器を持たせた状態で見せられたことがあった。 その時は頭に犬に似せた被り物をさせて、手足もアニメ調の犬らしくなっていた。 なるほど、犬型ね。 ダメ飼い主に文句も言わずノートを取る姿を眺めていると、なんだか俺が心苦しくなってくる。 シャープペンを両手と脇で器用に支えて字を書き、芯が短くなればシャープペンを逆さに持って机に杭を立てるようにノック。 字は綺麗でもさすがに書く速さはどうしようもないらしく、教授の板書について行くためにさっきから一息つくこともなく手を……じゃなく、身体を動かしている。 俺のノートを後でコピーさせてあげたくなるが、結局それが貞方の手に渡ることになるのが気に食わないので、ハナコには申し訳ないのだが、ダメ飼い主を引き当ててしまった運命を全うしてもらうより他はない。 いや待て、何故俺がハナコに気を使わねばならんのだ。 それにしてもハナコの字、綺麗だなあ。 ロボットだからなのか、書道の手本のような明朝体だ。 ……人形よりも字が汚いんだな、俺って。 「あ! ……すみません、背比さん」 「うん?」 「その、大変申し訳ないのですが、シャープペンの芯を一本頂けませんか。 後でちゃんとお返ししますから」 「いや、芯くらいいくらでもやるよ。 ダメ飼い主を持って大変だろ」 「いえ、とんでもな――あ、ありがとうございます――ショウくんのためになれて嬉しいですから」 そう言って、ハナコは微塵の邪気も混ぜずにはにかんだ。 健気だ。 健気すぎる。 その笑顔が眩しすぎて、 「いや、代わりにノートをとるのは貞方のためにならないぞ」 とは口が裂けても言い出せなかった。 というか貞方、自分のことを 「ショウくん」 って呼ばせてるのか。 いつもは 「マスター」 だったと思ったが――ああ、そういうことか。 「なあ。 普段は貞方のことを何て呼んでるんだ」 「普段からショウくんですよ。 でも外では恥ずかしいからマスターと呼べと言わ…………」 「ほう。 普段はショウくん、ね」 「~~~~っ!!」 シャープペンを放り投げてその場に丸くなってしまった。 頭隠して身体隠さず。 抱えた頭を少しだけ上げてこちらを上目遣いで見るハナコ。 どうする、アイフル(何年前のCMだ)。 ただのレンズであるはずの瞳が潤んでいるように見えて、少しだけ、この神姫を可愛いと思ってしまった。 「あ、あの、このことはショ……マスターには、」 「分かってるって。 言わないから安心してくれ」 俺だって知りたくなかったよ。 こいつが人形に 「ショウくん」 と呼ばせてるだなんて。 ホッと胸をなで下ろす仕草も可愛らしく、 「では、くれぐれもよろしくお願いします」 とペコリと頭を下げ、再びシャープペンを抱えた。 まあ、正直に言うと、神姫に自分のことを愛称で呼ばせたくなるのは分からないでもない。 未だ “Mの悲劇” を引きずっているとはいえ、貞方とハナコのように良い付き合い方 (この場合は仲が良いことを指すのであって、神姫にノートを取らせるのはマスターとして、いや人として駄目だ) を見ていると、人間と人形のそんな関係もアリなんだろうな、と思えてくる。 いや、もちろん俺には一ノ傘姫乃という無敵に素敵な彼女がいるわけだが。 ボロアパートの一室、俺の部屋の中に身長15cmの小人が住んでいるのを想像すると、ついつい口が緩んでしまう。 ふと気がつくと、ハナコといつの間にか目を覚ました貞方が二人そろって怪訝そうに俺を見ていた。 「何ニヤついてんの、きめぇ」 さっきまでのコイツのアホ面、写真に撮っとけばよかった。 「そういえば背比、神姫買わないの?」 何が悲しくて、彼女ではなくアホ面野郎と昼飯を食わねばならんのか。 男が全生徒の九割以上を占める工業大学では姫乃曰く 「人数少なくても理系でも、女の子は女の子なの。 良くも悪くも」 だそうで、付き合い始めてからまだ一度も二人で昼飯を食べたことがない。 事情は理解しないでもないが、それでも目の前にいるのが貞方というのが、率直に嫌だ。 「あん? なにが?」 「神姫。 一ノ傘さんも持ってるじゃん」 「は!? なにそれ、俺知らねぇんだけど! なんでお前が知ってんの?」 貞方が思いっきり仰け反って顔を引きつらせた。 何やってんだこいつ。 ……と思ったら、いつの間にか俺が貞方を責めるように身を乗り出していた。 「そりゃだって、見たし。 講義ん時に鞄の中にロバ耳の王様みたくしゃべってて、何やってんだと思ったら神姫が顔だけ出してた。 あのツインテールは確かストラーフ型だったと思う」 コイツが知っていて俺が知らないことがあるのも腹立たしいし、それをコイツから聞いたというのも腹立たしい。 今まで姫乃に、神姫に興味がある素振りはなかったように思うが、何せ神姫といえばハイスペックパソコン並に高価な人形だ。 リカちゃん人形のようにそうホイホイと買えるものではない。 (リカちゃん人形にはホイホイさん並の人工知能しか搭載されていない。 子供に悪影響を与える可能性があるのと、人形メーカーとしての誇りがあるとかないとか。) 俺が神姫の話を振っても 「んー、そうねえ」 と生返事を返すだけだった。 それがどうして? いつ、どこで、なぜ姫乃は神姫を購入するに至った? そして何故それを俺に黙っている? ……姫乃が何を買おうと彼女の勝手なのは分かっているつもりでも、どうも、こう、考えが悪い方に悪い方に向かってしまう。 みみっちい男と笑われるかもしれないが(姫乃に限ってそんなことは有り得ないが)、彼女のことはどんなことだろうと把握しておきたいし。 …………まぁ、何だ。 俺と姫乃ではない第三者が表れ、ソイツの影響で神姫に興味を持ったんじゃないかと邪推しているわけだ、俺は。 情けない男だろ。 ちっちゃい男だろ。 「ほら笑えよ。 笑いたいんだろ、無理矢理笑わすぞコラ」 「意味ワカンネーヨ。 っつーか、仮にその第三者がいたとしても、そいつが男とは限らんだろが」 「だから男だったらどうすんだっつってんだろ! お前責任取れんのかこの糞野郎!」 「はぁ!? カツカレーの食い過ぎで頭イカレたかお前。 ってか一ノ傘さんが浮気とかするわけないだろが。 アホか」 「お前に姫乃の何が分かる!! 適当なこと言ってんじゃねええええええ!!」 「テメエも知らなかったじゃねえか! ウダウダ言ってねぇで本人に聞けやあ!!」 「ハナコにショウくんとか呼ばせてんじゃねぇええぇぇぇぇぇぇえええ!!!!」 「おまっ!? 何故それ……はなこぉぉおおおあああああああ!!!!」 食堂で騒ぐ馬鹿が二人。 不毛な罵り合いは、貞方の鞄から出てテーブルによじ登ってきたハナコが仲介に入るまで続いた―――― NEXT RONDO 『そうだ、神姫を買いに行こう ~1/4』 15cm程度の死闘トップへ
https://w.atwiki.jp/2chbattlerondo/pages/30.html
FAQ ※まずは付属のマニュアルを読みましょう。 「スタートメニュー」から「プログラム」→「KONAMI」→「武装神姫」→「武装神姫バトルロンドマニュアル」 このページとマニュアルを読めば、ある程度の疑問は解決できると思います。 初心者さんは初心者向けガイドにも目を通してみましょう、 wikiの左メニューの一番上で「wiki内検索」をしてみるのも有効です。 それでもわからなければリンクより「武装神姫バトルロンド・質問スレ」へどうぞ。 まず始めにQ.このゲームって無料? Q.あれ?起動させようとしたら落ちるんだけど? Q.あれ?装備の形状が表示されるっているアイコンが歯車のままなんだけど? Q.あれ?スクリーンショット撮ったのに真っ黒に版権表示なんだけど? Q.ゲーム内データの保持期限は? Q.名前って他人と被ってもおk? Q.名前の変更はできるの? Q.1文字だけの名前って付けれないの? Q.課金しないと勝てないの? Q.今からやってもレベル差あるから勝てない? システム関連Q.最近バトルロンドのロードがもたつく/重い Q.バッテリー切れたんだけど、満タンになるまでどれくらいかかるの? Q.オススメの素体は?/オススメの育成方針は? Q.素体とか武装を増やしたいんだけど、どうすりゃいいの? Q.限定パーツって何の話? Q.大手裏剣ってどうやって入手するの? Q.アクセスコード入力したら、二刀流・二丁拳銃できない武器を2つ貰ったんだけど? Q.EXウェポンセット勢の素体が足りない。この生首祭どうしてくれよう Q.ショップで気になるアレを買いたいけど、これの性能って事前にわかる? Q.試用チケットってどうやって使うの? Q.グレードシルバーになっても購入できる品が増えません。どうしたら増えるのでしょうか? Q.普通と髪型の違う神姫を見かけるけどあれは何? Q.リストアできないんだけど? バトル関連Q.神姫が言う事を聞いてくれない Q.防御してくれない/回避してくれない Q.追撃スキルが出ないんだけど? Q.コアとか素体とかCSCが違うと何がどう変わるの? Q.自分より高レベルの相手としか当たらなくて萎える Q.うちの子ふっとび過ぎで、後攻に回ると打撃が全然当たらない Q.このゲームって対人戦? Q.友達と対戦できない Q.装備数制限/重量制限を緩和するにはどうすればいい? Q.マッチング後、作戦指示中に落ちたんですが相手に迷惑が掛かっていないでしょうか Q.トレーニングしたのに全然ミッションで勝てないよ Q.ジャーナルに「過度のトレーニングは~」って書いてあったけど? Q.ルビー+サファイアとガーネット×2はどちらの効果が高いですか? Q.武器を持たせても素手で殴りに行くのですが… Q.バトルシミュレータ、人がいるのにマッチングしない(緑ネームと当たる)事があるんだけど・・・ その他Q.オープニングの曲の詳細教えてOP1 OP2 Q.武装神姫マスターズブックってなぁに? コメント まず始めに Q.このゲームって無料? 忍者型フブキと、その武装を無料で使用できます。 バトルロンドに先駆けて開始された、ジオラマスタジオ用に登録したデータも一部を除きそのまま転用可能です。 Q.あれ?起動させようとしたら落ちるんだけど? Q.あれ?装備の形状が表示されるっているアイコンが歯車のままなんだけど? Q.あれ?スクリーンショット撮ったのに真っ黒に版権表示なんだけど? グラフィックボードの性能不足と思われます。買い換えるか諦めるかしましょう。 オプション設定でウィンドウサイズと描画クオリティを下げると解決する場合もあります。 グラフィックボードのドライバを最新バージョンにすると症状が改善するかもしれません。 パーソナルファイヤーウォール等でバトルロンドのゲームサーバへの接続を弾いている可能性もあります。お使いのファイヤーウォールのログを確認してみてください。 物理メモリにエラーがないかメモリチェッカーで確認しましょう。 Q.ゲーム内データの保持期限は? 規約によると、最終ログイン日から180日間とのこと。 その期間を過ぎると、登録しているオーナー名と神姫データなどのセーブデータが失効されます。 あくまで育成データが消えるだけで、購入したアイテムなどのデータが消えるわけではありません。 ……ただしアチーブメントなどで入手した装備品は不明です。 Q.名前って他人と被ってもおk? オーナー名は不可、神姫名なら可。ただし同じ名前の神姫は複数所持できません。 Q.名前の変更はできるの? オーナー名とセットアップ後の神姫名の変更はできません。 神姫の名前が気に入らない場合は、新しく別の神姫をセットアップするかリセットするしかありません。 Q.1文字だけの名前って付けれないの? 空白+1文字で可能です。前後どちらでも可。 Q.課金しないと勝てないの? 戦闘は戦術と武装の相性が一番重要なので、一概にそうとも言えません(建前)。 実際には、十分な経験のある熟練オーナーがあえて無課金忍者型フブキで制限プレイするのならともかく、 新規で始めた初心者さんでは、無課金のままで勝ち抜いて行くことは厳しいです。 C~Bクラスではまだ頑張れますが、Aクラス以降では相当な運に恵まれないと勝てないと思います。 ただし、高い勝率を残せるかどうかと、このゲームを楽しめるかどうかはイコールではありません。 Q.今からやってもレベル差あるから勝てない? こちらに関してはそんな心配はありません。 勉強熱心なプレイヤーであれば、知識については追いつく事が可能です。 システム関連 Q.最近バトルロンドのロードがもたつく/重い アップデート前は問題ない、という人向けの回答しか出来ませんが、 自分のPCのクリーンアップとデフラグを行って下さい。 Q.バッテリー切れたんだけど、満タンになるまでどれくらいかかるの? 1時間につき1目盛りずつ回復。計10目盛りなので、ゼロから満タンになるまでは10時間かかります。 課金アイテム「急速バッテリー充電器」を使えば即座に回復させる事も可能です。 (急速バッテリー充電器は初回ログイン時に10個もらえます) が、神姫を複数体セットアップすれば、1時間に対する合計の回復量も当然増えます。 武装の入手ページも参考にした上で、フルセットを購入した方が良いでしょう。 Q.オススメの素体は?/オススメの育成方針は? ぶっちゃけどの神姫にも勝ち目はあるから、自分で気に入った神姫を育てるのが一番オススメ。 素体の能力表はセットアップを参照してください。 育成方針よりも重要なのはオーナー自身がよく考えることです。 (例えば同じ育成方針の同程度のレベルの神姫同士の戦いの場合、勝敗を決める大きな要素はオーナーの采配です) 他人の強い神姫の武装やレベルをよく見て、真似してみるのも良いかもしれません。 Q.素体とか武装を増やしたいんだけど、どうすりゃいいの? 武装の入手のページを参照。 基本的には、フィギュア実物を買うか、「神姫ポイント」を介して神姫ショップでデータを購入するかの二択になります。 ちなみに「神姫ポイント」は最終利用日から1年間使わないと失効すると規約にあるので注意。 データ限定の素体や武装も多数あるので、チェックしてみましょう。 Q.限定パーツって何の話? 特定の期間にログイン、またはイベントに参加する事で入手できる、非売品パーツが存在します。 公式で随時告知されるので、定期的にチェックするようにしましょう。 またキャンペーンのページにも情報が記載されています。 大抵のものは期間終了後、CSC交換やふくびきで再配布されます。 Q.大手裏剣ってどうやって入手するの? 下記参照。 http //www.shinki-net.konami.jp/info/tgs2006rpt.html Q.アクセスコード入力したら、二刀流・二丁拳銃できない武器を2つ貰ったんだけど? 「大手裏剣“白詰草”」や「ホーンスナイパーライフル(サンタ型ツガルのメインウェポン 小銃)」などの、 二刀流・二丁拳銃できない武器の2つ目は、ジオラマスタジオで使用する為のものです。 バトルロンドでは2つ装備しても意味は無いので気をつけましょう。 Q.EXウェポンセット勢の素体が足りない。この生首祭どうしてくれよう フィギュアに素体が付属しないEXウェポンセットには、デジタルデータ限定ですが専用素体が存在します。(各500spt=500円) また、オンラインオリジナル素体として、エレガンスやバンテージといったコア無しの素体も発売されています。(各450spt) これらを購入すれば、他の神姫の素体を回す事無くEX勢を育成できます。 Q.ショップで気になるアレを買いたいけど、これの性能って事前にわかる? 神姫ショップの商品リストで、試着することで確認出来ます。 見たい武装を試着かごに入れて、試着かごを確認→試着するで試着室に進むことが出来ます。 フルセットは試着できませんが、武装セットは試着可能です。 また、試用チケットが残っていれば、装備を3日間(72時間)だけレンタルすることも可能です。 有効に活用しましょう。 Q.試用チケットってどうやって使うの? 各パーツの「詳細」ページを開き、「この商品を試用」を選択してください。 試用できる商品は、「メインウェポン」「サブウェポン」「リアパーツ」「アーマー」「アクセサリ」「その他」のカテゴリの商品のみとなります。 「フルセット」「武装パーツセット」「素体」「メンテナンス用品」が試用できないのは当然ですが、 「スペシャル」カテゴリでのみ販売されている「忍者刀”風花”」なども試用ができないので注意してください。 なお、試用チケットはバトルロンドのショップでのみ手続きが可能です。 また、試用装備はノーマル武装では装備できません。 Q.グレードシルバーになっても購入できる品が増えません。どうしたら増えるのでしょうか? 神姫ショップの商品リストを開き、最上部のカテゴリリストから「スペシャル」を選択してください。 なお、現在はバトルロンドのショップでのみ購入可能。ジオラマスタジオでは購入できないのでご注意ください。 Q.普通と髪型の違う神姫を見かけるけどあれは何? ショップ販売の「エクステ」または、一部神姫に武装の一部として付属するヘアパーツを装備しているからです。 なお悪魔型、サンタ型のツインテールはフルセット/武装セットにしか付属していません。 Q.リストアできないんだけど? その神姫はオフィシャル戦を100戦以上行っていますか? その神姫は成長限界に達していますか? その神姫はクレイドルで寝ていますか? バトル関連 Q.神姫が言う事を聞いてくれない セットアップ直後は言う事を聞かない事が多いです。親密度を上げて行く必要があります。 親密度を上げるには戦闘後に誉めてあげる事が大切です。 神姫技能試験CクラスI(いわゆるパシュミナ道場)で稽古をつけてもらいましょう。 命令の内容に関しては、神姫によって受け取り方が違います。 「高ダメージを狙え」というのは、「攻撃力の高い武器を使え」という意味ではない事に注意しましょう。 Q.防御してくれない/回避してくれない まずはAIを育成しましょう。こちらもやはり道場通いがオススメです。 戦闘前に「回避してスキを狙え」もしくは「ガードしつつ耐えろ」を選び、戦闘終了後に誉める。 その内、回避かガードを必ず狙うようになると思います。 ただし、元々防御向きでない神姫は、ガード以外の指示に変えた途端ガードしなくなる場合があります。 同様に、回避向きでない神姫も回避以外の指示に変えた途端回避しなくなる場合も存在します。 また、マニュアルにも記述されている通り、防御は「WAIT」状態、回避は「WAIT」か「MOVE」状態でなければ行いません。 「PRE-ATTACK(攻撃準備)」に行う場合もありますが、こちらは完全なランダムとなっています。 攻撃終了直後の「POST-ATTACK」中は反撃スキル以外は使用不可能となっています。 回避もガードも出来ないので注意して下さい。 詳しくは、攻撃の「準備時間」と「硬直」を確認して下さい。 構えてから攻撃するまでが「準備時間/PRE-ATTACK」で、 攻撃後の行動可能になるまでの時間が「硬直/POST-ATTACK」です。 基本的には、準備時間と硬直の少ない武器であれば回避も防御もし易くなります。 当然、例外もあるのでその辺は慣れてくれとしか言えませんが・・・ Q.追撃スキルが出ないんだけど? まず、スキルレベルとSPを確認して下さい。 また、追撃スキルを使った後の戦闘評価で誉めてあげないと使うようにはなりませんのであしからず。 それでも出ない場合は、距離が関係します。 「サンドスプラッシュフィーバー」の場合は、相手神姫との距離が0-150で、通常攻撃が当たった場合発動します。 しかし、武器によってはノックバックして相手が後退してしまう事があり、 ノックバックで距離が150を0.1でもオーバーしてしまうと発動しなくなります。 また、「ヘルストーム」などの中距離以上の追撃スキルの場合は当然、 相手の距離が100以下の状態で攻撃を当てても発動しません。 ただしこの場合、攻撃を「準備した(構えた)距離」が100以上で、相手が移動して距離100以下になったとします。 その後、準備していた攻撃が当たって相手がノックバックして再度、 距離が100以上になった場合は発動する事が出来ます。 Q.コアとか素体とかCSCが違うと何がどう変わるの? コアで行動の傾向や武器の得手不得手が決定されます。 素体で基本性能が決まり、CSCは素体の性能を変化させます。 一度セットアップすると変更するのは(リセットしない限り)不可能です。気をつけて決めましょう。 Q.自分より高レベルの相手としか当たらなくて萎える レベル差が20くらいのバトルでも勝利したという報告もあるので、頑張りましょう。 人の多い時間帯なら、高レベルとのバトルの確率が減ります。 (人の多い時間帯のことをピークタイムと呼びます。だいたい夜の8時から12時くらいまで) Q.うちの子ふっとび過ぎで、後攻に回ると打撃が全然当たらない 被ノックバック距離は対ダウン値を上げる事で軽減する事ができます。 逆に、武器のダウン値が高いほど与ノックバック距離は大きいです。 Q.このゲームって対人戦? オフィシャルバトル戦とバトルシミュレータ戦は対人戦です。 ミッションバトルの敵神姫はNPCです。 また、シミュレーションバトルで出る文字が緑色の相手は 武装神姫のサーバーにある他のプレイヤーのデータからランダムで選出された物です。 プレイヤーデータを借りたNPC、と考えて頂ければ結構です。 ちなみに、緑文字神姫の装備セットはランダムで決定されます。 Q.友達と対戦できない オフィシャルバトルとバトルシミュレーションのマッチングは、同クラスの中からランダムで決まります。 任意の相手との対戦がしたければ、神姫センターのティールームを利用するのが早いでしょう。 その他のオーナーに参加して欲しくない時はパスワードも利用しましょう。 ティールーム戦は特殊ルールのバトルやクラスの垣根を越えたバトルが出来ます。 ただしアチーブメントは取得できません。 詳しくはオンラインマニュアルのティールームの項目を参照。 Q.装備数制限/重量制限を緩和するにはどうすればいい? オフィシャルバトルに勝つとC→Bのようにクラスが上がり、それに伴って制限が解除されていきます。 詳しくはマニュアルの「!? 神姫のクラスアップ」を参照して下さい。 Q.マッチング後、作戦指示中に落ちたんですが相手に迷惑が掛かっていないでしょうか 対戦相手とマッチングした瞬間に戦闘を完了したことになっています。 その場合、武装1、デフォルトの戦術を選択したことになります。 選択後に落ちた場合はその選択通りに戦闘したことになっています。 Q.トレーニングしたのに全然ミッションで勝てないよ Q.ジャーナルに「過度のトレーニングは~」って書いてあったけど? トレーニング直後は100%の実力を発揮できないのです。 どんなに強い神姫でも、トレーニング直後は結構弱くなります。 オフィシャル戦を数回行う事で本来の能力を発揮出来るようになります。 詳しくはトレーニングの「実戦感覚」についての説明をご覧下さい。 Q.ルビー+サファイアとガーネット×2はどちらの効果が高いですか? 運次第です。 詳しくは武装神姫マスターズブックをご覧下さい。 Q.武器を持たせても素手で殴りに行くのですが… 残念ながら仕様です。「得意距離を回避するため移動」が出なくなるまでミッションに通ってください。 またはミッションまたはテーブルで特殊ルール(射撃武器禁止など)が設定されていないか確認してください。 Q.バトルシミュレータ、人がいるのにマッチングしない(緑ネームと当たる)事があるんだけど・・・ レベル差があるとマッチングしない仕様になっています。 Cは10、Bは20、Aは30、Sは40、EXは50の差があるとマッチングしません。 その他 Q.オープニングの曲の詳細教えて 小ネタのページも参照。 OP1 題名:「I WILL FOLLOW YOU」 歌手:阿澄佳奈(アーンヴァル役) 茅原実里(ストラーフ役) コナミスタイル限定で発売されている「武装神姫RADIO RONDO」に、フルバージョンが収録されています。 歌詞はマスターズブックに記載されているのでここには書けません。あしからず。 OP2 題名:「Into the shining World」 歌手:加藤英美里(エウクランテ役) 井上麻里奈(イーアネイラ役) Q.武装神姫マスターズブックってなぁに? 武装神姫マスターズブックというガイドブックがあります。 ゲーム上では確認できない(wikiにも転載していない)データ類がいくらか記載されており、限定アイテム「ナースセット」も付いてきます。 ただし、2007年8月17日に発売された物なのでデータが古いです。必要性を感じるのであれば買ってみても良いでしょう。 コメント ※ここは質問コーナーではありません まず自分で調べ、それでも分からなかったら本スレで質問をし、 それで得た情報をここに書き込んでくださいませ。 オーナーグレードによる限定販売品について答えてみました。(システム関連の項参照) -- (名無しさん) 2007-07-04 00 43 15 PFWとしてPeerGuardianを使っている場合、210.249.144.106~210.249.144.107を解放しておくと良いことが有るかもしれません。 -- (名無しさん) 2007-08-18 20 29 21 公式URLの変更に伴ってティールームの項目へのリンクが切れているので修正してくださいますか? 他のページでも同じようなリンク切れがあるかも…と思ったので、古いURLでwiki内を検索して新しいURLに置換してもらえたら嬉しいなーと黒子が申しております -- (名無しさん) 2007-12-13 15 58 42 今日、ゲーム内データの保持期限についてコナミさんに直接問い合わせました。180日間の放置で神姫の育成データは消滅するけど、オーナー情報やアチーブメント、CSC等は消えずに残るそうです。 -- (名無しさん) 2008-09-14 00 21 09 Q.自分より高レベルの相手~の部分に関して ClassCバトルにてLv42の課金装備なしのフブキさんでもLv98白子(攻撃・命中がLv25程度で武装は覚えていないがバトルロンド専用課金装備使いまくりだったのは確か)に勝てました 本来なら証拠データを提出すべきなんでしょうがレベル的に絶対勝てないだろうと思っていたところで勝ってしまったので動揺してリプレイ保存忘れました・・・すみません やる気さえあればフブキオンリーでも頑張れないことはないという証明のため一応。 でも実際問題どうしても課金(フィギュア購入含む)できない状況でなければある程度の武装確保のために何かしら買った方がいいと思います(フブキが弱いとかそういうのでなく他の神姫を手に入れることに夜武装の種類拡張や各神姫のアチーブメント達成時にもらえる武装等の関係でフィギュア持ってるor課金して複数育ててる人の方が有利になるため) -- (リエル) 2009-06-10 01 55 39 レベル差でも相手が絶賛トレボケ中だったりで、結構いい勝負になることがあるね 諦めなければ勝ちが拾えることもあるよ -- (名無しさん) 2009-06-10 03 10 57 そうですね それ以外だと武器構成を唐突に近接から射撃オンリーに変える等の大幅な変化が見られる場合はAIが混乱するのか挙動がおかしくなります(遠距離武器しか持っていないのに間合いを詰めてサンドバッグ状態になる等) どれもバランスよくないと勝てないって事ですかね -- (リエル) 2009-06-14 19 28 03 ティールームでは、魚拓のアチーブメントはとれます -- (名無しさん) 2009-10-26 22 15 49 起動で落ちるという部分ですが こちらの環境(メインとTV出力のマルチディスプレイ)では、 設定の解像度が両ディスプレイの解像度以下でないと動作しませんでした。 (クライアントを表示させているのがメインの方でも) 当初の設定↓ メイン:1280*1024 TV:800*600 武装神姫:1024*768 上記だとダメなのでTVの解像度を上げるか、設定を下げないと起動しません。 起動時に全てのディスプレイのチェックをしているのでしょうか? 最初は単にスペック不足かと思って諦めかけたのですが、上記で起動したので報告までに。 -- (名無しさん) 2009-12-16 13 57 25 回避か防御を覚えさせることはできたのですが スキルを出すタイミングを覚えさせるのも褒めるか叱るかなんですよね? そうすると回避か防御覚えさせてのがまたチャラになるか不安なのですがどうやって覚えさせればいいのでしょうか? -- (名無しさん) 2010-03-09 22 31 20 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/606.html
第壱幕 「朔-saku-」 佐鳴 武士(さなる たけし)、つまり俺が神姫の購入を決定したのは必然からだった 偶然出た街で、偶然当てた宝くじで、偶然手に入った纏まった金・・・ 偶然立ち寄ったホビーショップで、偶然していた神姫バトルを見た(余談だが、この時戦っていたのが「シルヴィア」という著名な神姫だと後で知った) 何事も無く帰途に着く・・・つもりだった。「何事も無い」と思っていた だが、既にこの時点で、俺の中に種が蒔かれたのだろう 親父も祖父も、アニメオタクや漫画マニアがそのまま大人になったような人達だった事から、土壌はしっかりあった 親父達の所有していた90年代や2000年代初頭の漫画やアニメやゲームに囲まれて育った世代だ。その後も肥料は、我ながら大量に収集した様に思う。 だから憧れが芽吹き、翌日には神姫の事で頭が一杯になっていた 原因が無ければ結果は無、種を蒔いても、土壌と肥料が悪ければ育たない 纏まった金とたまたま見た神姫バトルは偶然蒔かれた種だっただろうが・・・土壌と肥料を捨てずに持ち続けていた事は、何時か来る種を蒔く為の努力をしていた事に、この場合は相違無い それは最早「必然」と言って過言ではないだろう・・・要は、遅かれ早かれこうなっていただろうという事だ 自動ドアがのろのろと開く。何故こんなにのろいのか?俺の心は急いているのに つまりそれは俺の為にこのドアがある訳ではなく、誰に対しても平等な、機械的な反応だという事だ 「神姫」の肝はAIであると聞いた 神姫は、高性能なパソコンを搭載した玩具ではなく、身長15センチの人間だという話だ 俺にはそれはもうひとつピンと来ない表現だ。この自動ドアと違うってのは判るし、昔読んだ漫画でよく出て来たガジェットって事は判ってるが (AIなんて言われてもなぁ・・・よく判らんな?対話型ATMの凄いようなやつか?) 少なくとも「神姫が凄い玩具である」事は俺にだって判ったし、シンプルな事と格好良い事は俺にとって極めて善性だ だからその一点にのみ着目して、俺は数万円を散財するべく、普段滅多に立ち寄らない近場の家電量販店に足を運んだのだ 田舎住まいの上に土地勘が無い。加えて出不精だから、ここしか思いつかなかったのだ 看板が古臭くて、多分「ヤマシタ電器」とかそんな名前なのだろうが、文字が欠落して「ヤマシ 器」になってしまっていた (意外と中はまともだがな) やたら元気の良い店長が、近所の婆さんと世間話をしているのを尻目に店内を散策。さてMMSのコーナーは・・・と あった、結構大きくコーナーを取ってある様だ。何か同じ絵柄の箱がずらずらと山積みされている 「侍型MMS 紅緒」 いいねぇ俺好みだ。朱いパッケージが男心を程好く刺激するぜ なんでこんなに山積みなのかは・・・問わない方が良いのか?えらい安いし まぁ良いや 「すんませーん。コイツ貰えますかー?」 手近にあったやつをひとつ手に取り、店長の世間話を打ち切る 購入手続きを済ませた彩に手渡されたレシートにははっきりくっきりと 「サムライMMSベニモロ」 と打ち込まれていた …… …………… 『TYPE 紅緒 起動』 うっすらと目を開ける人形 生気の薄いマシンの瞳 「武装神姫」が起動する ゆっくり上体を起こし、周囲を見渡す『紅緒』 「登録者設定を行ってください」 おお・・・喋った・・・! と、感心している場合じゃない。マニュアルを読もうとしたが、文字が多くて面倒臭かったのでつい先に神姫を起動させてしまったのだ 「え~と・・・次はどうすりゃ良いんだ?」 「貴方が私のマスターか?」 どっかで聞いた様な台詞だな 「ちょっと待っててくれ、確かこのへんのページだった様な気がするんだが・・・」 がさがさページをめくる俺の足元に、つと近付いて来る神姫。をを・・・自分で歩いてる 「マスターの登録は声紋を取らせていただければ現状では充分です」 「あぁ・・・そうなの?面倒臭い設定とかしなくて良いのね。そりゃ助かるぜ」 振り向いた先に立っている姿・・・んぁ?太股がなんかおかしいぞ 「どうかされましたか?」 「お前・・・その足どうしたんだ?」 小さな声を上げて自分の左太股に目を落とす・・・結構際どいデザインだな、このデフォルトアンダースーツは 左の内腿から尻側にかけて、彼女(?)には痣の様なものがあった。綺麗な皮膚に薄く墨を流した様な・・・見様によっては花霞に見えなくも無い 「・・・うわ・・・どうしようこれ・・・欠品かこれ・・・その・・・」 AIとは人口知能であり、神姫とは身長15センチの人間である その事の本当の意味の一端を、俺はその時の「彼女」の表情の変化、狼狽から読み取った 羞恥、怒り、そして不安・・・ 「・・・返品・・・ですか・・・?」 マスターとして神姫に正式に登録されるには名前をつけてやる必要があるのか・・・成程な。俺はマニュアル本を閉じた 「俺の名前は佐鳴 武士。で、お前の名前は華墨(かすみ)だ・・・問題、あるか?」 泣きそうだった「彼女」は、一瞬びっくりした顔を見せたが、次の瞬間には、至高の微笑を浮かべてくれた 「はい、マスター。私は・・・華墨です・・・!」 TOPへ 次へ
https://w.atwiki.jp/busou_bm/pages/82.html
敵神姫装備(LOVE20後) 敵神姫装備(公式シングル) 敵神姫装備(公式タッグ) 敵神姫装備(公式DLC追加) Fバトル予選他 マスター 神姫 ゲームセンター F3 F2 F1 ヴァルハラ 柴田勝 プルミエ ピコピコハンマーFB アルファ・ピストルカットラスヘッドセンサーユニコーンFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツ ピコピコハンマーアルヴォPDW9カットラスヘッドセンサーユニコーンFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラス デクレサントOS-35 AライフルEx+SKM4ライトセイバー+msヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガード+GCFL016Lガントレット+GCLGコレオプテール+GCロントラシューズパーツ+GCRU・コーリペタラス+GCLSHアームレット+GC 小早川千歳 リリス バルムンクくろがねのドリルOS-36 AカービンEx"カローヴァ"レッグパーツヴイードラシューズパーツフローラルシールド黒ギフトリボンピンクイヤリング(スノー) エアロヴァジュラディスインテグレーター吠莱壱式FL017アリエーニ"カローヴァ"レッグパーツヴイードラシューズパーツフローラルシールド黒ギフトリボンピンクイヤリング(スノー) M8ライトセイバージャンシャーヌ"シェルブレイク"PB+msFL017アリエーニ+GC"カローヴァ"レッグパーツ+GCヴイードラシューズパーツ+GC鋼の翼+GCフローラルシールド黒+BKギフトリボンピンクイヤリング(スノー)イヤリング(スター)+BK ディスインテグレーター+msジャンシャーヌ+SKドラゴンキャノン+SKFL017アリエーニ+GCFL017スペクトルガード+GC"カローヴァ"レッグパーツ+GCヴイードラシューズパーツ+GCFL017リア+グリーヴァ+GCフローラルシールド黒+BKギフトリボンピンク+BKイヤリング(スノー)+BK 柿崎静馬 ナギ トンファースティレットブーメランプリンセスクラウン脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル フルストゥ・グフロートゥスティレット手甲・拳狼+腕甲・万武頭甲・咆皇手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル アイアングローブブラオシュテルン手榴弾+CR頭甲・咆皇胸甲・心守+GC手甲・拳狼+腕甲・万武+GC脚甲・狗駆+GCKT36D1ドッグテイル+GC 三毛屋ベンガル コモモ トンファースティレット銀のフォーク鉄耳装KT36C1キャットテイル トンファースティレット銀のフォーク鉄耳装争上衣KT36C1キャットテイル ミストルテイン+msカッツバルゲル+SKジレーザ・ロケットハンマー鉄耳装争上衣+GC烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル+GC 柏葉剣 ルーデル OS-36 AカービンExFB アルファ・ピストルZel Gメット+ゴーグルZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel ドラムマガジン BKピストルシルバーストーンZel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel ドラムマガジン LC3レーザーライフル+SKOS-36 AカービンEx+SKZel Gメット+ゴーグル+GCZel Cプロテクター+GCZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクターZel HSフットユニット+GCZel F.A Mユニット+GCZel ドラムマガジン+GC 山中美幸 ライラ 十手アルヴォPDW9ジークフリートヘッドセンサーユニコーンFL016LガントレットLGパピオンロントラシューズパーツ 十手三七式一号二粍機関砲銀のスプーンRU・シンペタラスFL012ガードシールドLSHアームレット OS-36 AカービンEx+SKP・A・R ショットガン+CRジークリンデ+msヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガード+GCFL016Lガントレット+GCLGパピオン+GCロントラシューズパーツ+GCRU・シンペタラス+GCディコ・シールド+GCLSHアームレット+GC 赤橋瞳子 ハヤテ 銀のナイフブーメラン手甲・拳狼+腕甲・万武手甲・拳狼+腕甲・万武KT36D1ドッグテイル バルムンクシュラム・RGランチャー手甲・拳狼+腕甲・万武頭甲・咆皇手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル Zel ガトリングキャノン+SKP・A・R ショットガン+CRジレーザ・ロケットハンマー頭甲・咆皇胸甲・心守+GC手甲・拳狼+腕甲・万武+GC脚甲・狗駆+GCKT36D1ドッグテイル+GC 津軽冬至 雪華 ダブルレイブレード手榴弾三七式一号二粍機関砲忍装束"紫苑"忍草摺"紫蘭"忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" M4ライトセイバー+msOS-36 AカービンEx+SKディーカヤコーシカ面隠し"闇狐"+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"+GC忍草摺"紫蘭"+GC忍脚絆"紫鳳"+GCコンしっぽ+GC忍大袖"紫木蓮"+GC忍襟布"陽炎"+GC 足利崇文 紅葉 カットラスP・A・R ショットガン烈拳甲+衛袖翼の髪飾りレザーアーマー烈拳甲+衛袖レザーブーツ黒レザーアーマーショルダー バルムンクP・A・R ショットガン烈拳甲+衛袖レザーアーマー烈拳甲+衛袖レザーパンツレザーブーツ黒レザーアーマーショルダー LC3レーザーライフル+SKM49ショットガン黒+MTM4ライトセイバー+msレザーアーマー+BKレザーパンツ+BKレザーブーツ黒+BKKT36C1キャットテイルレザーアーマーショルダー+BK シルバー・クレイ マリー ピコピコハンマーFB アルファ・ピストルトゥインクルバトンヘッドセンサーユニコーンFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツ 銀のナイフOS-36 AカービンExトゥインクルバトンヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガードFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラス LS7レーザーソード+MTOS-36 AカービンEx+SKジークリンデ+msヘッドセンサーユニコーン+GCFL016チェストガード+GCFL016Lガントレット+GCLGコレオプテール+GCロントラシューズパーツ+GCRU・コーリペタラス+GCディコ・シールド+GCLSHアームレット+GC 犬童太 ハナ A・ホークブーメラン手甲・拳狼+腕甲・万武頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆 A・ホーク飛苦無"蓮華草"手甲・拳狼+腕甲・万武頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル ジークリンデ+ms手榴弾+CRZel L・R/Sライフル+SK頭甲・咆皇胸甲・心守+GC手甲・拳狼+腕甲・万武+GC脚甲・狗駆+GCKT36D1ドッグテイル+GC 軍曹 三等兵 バルムンクアルヴォPDW9BKピストルZel グルーヴドメットZel CプロテクターZel F.A MユニットZel アームプロテクター バルムンクZel ガトリングキャノンBKピストルZel グルーヴドメットZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクターZel F.A MユニットZel アームプロテクター アイアングローブエレキベース+FNモデルPHCヴズルイフ+SKZel グルーヴドメット+GCZel Cプロテクター+GCZel リストプロテクターZel サイプロテクター+GCZel HSフットユニット+GCZel F.A Mユニット+GCZel アームプロテクター+GC 真紅女帝総長 沙耶香 セブンエッジスーパーシルバーストーンMSR22スナイパーサーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"ヂェリカン Nitro 偃月刀+msビーハイヴ-9サブマシンガンサーリットカウルOSA111 Cカナード+GCMU"バンチョーmk3"ヂェリカン Nitro+GC 真紅女帝副長 亜理紗 偃月刀吠莱壱式アイゼンイーゲル黒OSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"ヂェリカン Coolant 真紅女帝見習い 香里奈 "シェルブレイク"PB三七式一号二粍機関砲フルストゥ・グフロートゥOSA111 Cカナードヂェリカン Oil ダリル・ブレナン ドロシー 銀のフォークシルバーストーンくろがねのドリル頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆 ダブルレイブレードシルバーストーンココレット頭甲・咆皇+GC手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル ジレーザ・ロケットハンマーM49ショットガン黒+MTカッツバルゲル+SK頭甲・咆皇+GC胸甲・心守+GC手甲・拳狼+腕甲・万武+GC脚甲・狗駆+GCKT36D1ドッグテイル+GC 吉川素子 アローズ 銀のスプーンココレットZel ガトリングキャノンレイディアントリスト白レイディアントフット白レイディアントリア白 "シェルブレイク"PBココレットZel ガトリングキャノン争上衣レイディアントリスト白レイディアントフット白 ミストルテインスーパーシルバーストーンジャマダハルレイディアントアーマー白レイディアントリスト白レイディアントフット白レイディアントリア白 プチマスィーンズ[CAT]+GCZel L・R/Sライフル+SKジークリンデ+msレイディアントアーマー白+BKレイディアントリスト白+BKレイディアントフット白+BKレイディアントリア白+BK 猪苗代孝実 ふゆなぎ OS-36 AカービンExP・A・R ショットガンZel ガトリングキャノンZel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクターZel HSフットユニット日輪光背 OS-36 AカービンExZel ガトリングキャノンシルバーストーンZel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクターZel サイプロテクターZel HSフットユニット日輪光背Zel ドラムマガジン M49ショットガン黒M49ショットガン黒+CRジャマダハルZel CプロテクターZel サイプロテクター+GCZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel ドラムマガジン M49ショットガン黒+MTシュラム・RGランチャー+SKZel L・R/Sライフル+SKZel グルーヴドメット+GCZel Cプロテクター+GCZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクターZel HSフットユニット+GCZel F.A Mユニット+GCZel ドラムマガジン+GC 春夏冬 あきな バルムンクOS-36 AカービンEx飛苦無"蓮華草"ヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガードFL016LガントレットLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスLSHアームレット エアロヴァジュラOS-36 AカービンExココレットヘッドセンサーユニコーンFL016チェストガードFL016LガントレットLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット FB アルファ・ピストル+SKジレーザ・ロケットハンマー+msシュラム・RGランチャー+SKヘッドセンサーユニコーン+GCFL016チェストガード+GCFL016Lガントレット+GCLGパピオン+GCロントラシューズパーツ+GCRU・シンペタラス+GCディコ・シールド+GCLSHアームレット+GC 双蜂 ベル くろがねのドリルジャマダハル鉄耳装+GC争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴KT36C1キャットテイル くろがねのドリル三七式一号二粍機関砲鉄耳装+GC烈拳甲+衛袖天舞靴KT36C1キャットテイル 旋牙ジャマダハル鉄耳装+GC争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴KT36C1キャットテイルPRS・FATEシールド 旋牙+msアルヴォPDW9+SK鉄耳装+GC争上衣+GC烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル+GCPRS・FATEシールド 南部蒼太 フレンダー 偃月刀棘輪吠莱壱式忍装束"紫苑"淑女の手袋黒忍脚絆"紫鳳"忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" M8ダブルライトセイバー棘輪ディスインテグレーターコンみみ忍装束"紫苑"淑女の手袋黒忍脚絆"紫鳳"コンしっぽ忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" Zel ガトリングキャノン+MTM49ショットガン銀+MTミストルテイン+ms面隠し"闇狐"+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"+GC忍草摺"紫蘭"+GC忍脚絆"紫鳳"+GCコンしっぽ+GC忍襟布"陽炎"+GC忍大袖"紫木蓮"+GC チョコレッタ・G アンネ M8ダブルライトセイバーMSR22スナイパーM49ショットガン黒サーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"OSA111 Aスポイラー M8ダブルライトセイバーMSR22スナイパー棘輪サーリットカウルOSA111 CカナードOSA111 RSフレームOSA111 Aスポイラー ミストルテイン+msOS-36 AカービンEx+SKディーカヤコーシカサーリットカウル+GCOSA111 Cカナード+GCMU"バンチョーmk3"+GCOSA111 RSフレーム+GCOSA111 Aスポイラー+GC 犬養創 ヤマト M4ライトセイバースーパーシルバーストーンミストルテイン頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆エアリアルランドセル ロークアイゼンイーゲル黒+SKヘルゲートブラスター頭甲・咆皇+GC胸甲・心守+GC手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル 犬養続 ムサシ フォールディングナイフスーパーシルバーストーン棘輪頭甲・咆皇手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル 犬養完 シナノ エアロヴァジュラZel L・R/Sライフルビーハイヴ+ms頭甲・咆皇胸甲・心守ビームリングアーム黄色脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイル 鍋島樹里 みおん 偃月刀フォールディングナイフセブンエッジ鉄耳装天舞靴+GC セブンエッジ九鉤刀M8ダブルライトセイバー鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴+GC ジークリンデ+msバトルアックス+msブラオシュテルン鉄耳装+GC争上衣+GC烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル+GC 立花茂 銀千代 防壁吠莱壱式手榴弾手甲・拳狼+腕甲・万武+GCPRS・FATEシールド黒ぶちメガネ リコーダー吠莱壱式手榴弾頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイルPRS・FATEシールド黒ぶちメガネ 防壁M49ショットガン黒+CRM8ダブルライトセイバー頭甲・咆皇胸甲・心守手甲・拳狼+腕甲・万武+GC脚甲・狗駆KT36D1ドッグテイルPRS・FATEシールド黒ぶちメガネ エレキギター+FNZel ガトリングキャノン+SKブラオシュテルン頭甲・咆皇+GC胸甲・心守+GC手甲・拳狼+腕甲・万武+GC脚甲・狗駆+GCKT36D1ドッグテイル+GCPRS・FATEシールド+BK黒ぶちメガネ+BK 豪徳寺みか まりぃ ミストルテインMSR22スナイパーZel L・R/Sライフル鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖+GC天舞靴フローラルシールドピンク 忍者鎌"散梅"MSR22スナイパーミストルテイン鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖+GC天舞靴KT36C1キャットテイルフローラルシールドピンク M49ショットガン銀+MTジークリンデ+msブラオシュテルン鉄耳装+GC争上衣+GC烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル+GCフローラルシールドピンク+BK ケンプ 黒姫 ビーハイヴ+msカッツバルゲル手榴弾Zel Gメット+ゴーグルZel Cプロテクターガントレット白+BKZel サイプロテクターZel HSフットユニットターボファンウイングZel ドラムマガジン ビーハイヴ+msシュラム・RGランチャー手榴弾Zel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel サイプロテクターZel HSフットユニットターボファンウイングZel ドラムマガジン ビーハイヴ+msカッツバルゲルシュトルムウントドラングZel Gメット+ゴーグルZel HSフットユニットZel F.A Mユニット+GCZel ドラムマガジン ビーハイヴ+SK吠莱壱式+GC手榴弾+MTZel グルーヴドメット+GCZel Cプロテクター+GCZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクター+GCZel HSフットユニット+GCZel F.A Mユニット+GCZel アームプロテクター+GC 百武健心 百花 エアロヴァジュラZel L・R/Sライフル三七式一号二粍機関砲サークレットカウル+GCOSY010 AガードOSYアームガード バトルアックス+msZel ガトリングキャノン+MTモデルPHCヴズルイフ+SKサークレットカウル+GCOSY010 Clクーラー+GCOSY010 Aガード+GCMU"ジェリーmk2"+GCOSYアームガード+GC 給料シーフ シルファ フォールディングナイフM49ショットガン黒ジャマダハルサーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"レザーブーツ赤2mmSRC SPEAR バルムンクP・A・R ショットガン飛苦無"蓮華草"サーリットカウルOSA111 Cカナード2mmSRC SPEAR 忍者鎌"散梅"M49ショットガン黒+CRダブルブレード鋼サーリットカウルOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"レザーブーツ赤OSA111 RSフレーム2mmSRC SPEAR ダブルレイブレード+msM49ショットガン黒+SKLS7レーザーソードサーリットカウル+GCOSA111 Cカナード+GCMU"バンチョーmk3"レザーブーツ赤+BKOSA111 RSフレーム2mmSRC SPEAR+GC P・A・R ショットガン+GC忍者刀"風花"+msジークリンデ+msサーリットカウル+GCOSA111 Cカナード+GCMU"バンチョーmk3"+GCレザーブーツ赤+BKOSA111 RSフレーム+GC2mmSRC SPEAR+GC 真田有希那 キリカゼ セブンエッジMSR22スナイパーミストルテインサークレットカウルOSY010 AガードMU"ジェリーmk2"OSYアームガード M4ライトセイバーM49ショットガン黒+CRチャクラムOSY010 ClクーラーOSY010 AガードOSYアームガード M49ショットガン黒+CRZel ガトリングキャノン+MTバトルアックス+msOSY010 Clクーラー+GCビームリングアーム水色+BKOSY010 Aガード+GCMU"ジェリーmk2"+GCOSYアームガード+GC 練馬大将軍 ミュー M4ライトセイバージャマダハル忍者鎌"散梅"エンジェルリングFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスディコ・シールドLSHアームレット M4ライトセイバーM49ショットガン黒+CR忍者鎌"散梅"エンジェルリング+BKFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGコレオプテールロントラシューズパーツRU・コーリペタラスディコ・シールドLSHアームレット ダブルレイブレード+msM49ショットガン黒+SKM49ショットガン銀+CRエンジェルリングFL016チェストガード+GCFL016Lガントレット+GCLGコレオプテール+GCロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット 十手+msM49ショットガン銀+MTM4ライトセイバー+msエンジェルリング+BKFL016チェストガード+GCFL016Lガントレット+GCLGコレオプテール+GCロントラシューズパーツ+GCRU・コーリペタラス+GCディコ・シールド+GCLSHアームレット+GC 偉吹玲人 まお 旋牙アイゼンイーゲル黒鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖天舞靴+GCKT36C1キャットテイル 旋牙P・A・R ショットガン+BK鉄耳装争上衣烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル D.o.rモデルPHCヴズルイフ+SK鉄耳装+GC争上衣+GC烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル+GC 神選組局長 コテツ M8ダブルライトセイバーM4ライトセイバー棘輪Zel Gメット+ゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクター+GC着陸脚"鶴林"Zel HSフットユニットZel F.A MユニットZel ドラムマガジン アイゼンイーゲル黒+CG-9サブマシンガンFB 1.2mm滑腔砲Zel Gメット+ゴーグルZel Cプロテクター+GCZel HSフットユニットFB 1.2mm滑腔砲Zel ドラムマガジン 神選組副長 イズミ 忍者鎌"散梅"ジャマダハルセブンエッジZel グルーヴドメットZel CプロテクターZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクターZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel アームプロテクター 神選組隊士 カズサ セブンエッジスーパーシルバーストーンジャマダハルZel グルーヴドメットZel CプロテクターZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクターZel HSフットユニットZel アームプロテクター 得川義文 葛葉 M4ライトセイバージャマダハルM8ダブルライトセイバー面隠し"闇狐"忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍脚絆"紫鳳"グラスパピヨン忍大袖"紫木蓮"忍襟布"陽炎" ラムダオOS-35 AライフルExアイゼンイーゲル銀面隠し"闇狐"忍装束"紫苑"淑女の手袋黒+BK忍脚絆"紫鳳"グラスパピヨン忍大袖"紫木蓮"忍襟布"陽炎" 忍者刀"風花"ジャンシャーヌ+SKLS7レーザーソード面隠し"闇狐"+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"コンしっぽ+GC忍大袖"紫木蓮"+GC忍襟布"陽炎"+GC -9サブマシンガン+SK聖槍"ロンギヌス"+msディスインテグレーター+ms面隠し"闇狐"+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"+GC忍草摺"紫蘭"+GC忍脚絆"紫鳳"+GCコンしっぽ+GC忍大袖"紫木蓮"+GC忍襟布"陽炎"+GC 痴豚 ミランダ ミストルテインカッツバルゲルMSR22スナイパーOSY010 ClクーラーOSY010 Aガード2mmSRCEXPLODイヤリング(バブル)銀ぶちメガネ コート コーシカビーハイヴ+CGスティンガーサークレットカウル+GCOSY010 ClクーラーOSY010 Aガード2mmSRCEXPLODイヤリング(バブル)銀ぶちメガネ モーニングスター+msOS-35 AライフルEx+SKビーハイヴ+MTサークレットカウル+GCOSY010 Clクーラー+GCレイディアントリスト黒+BKOSY010 AガードOSYアームガード+GCイヤリング(バブル)+BK銀ぶちメガネ+BK バトルアックス+msアルヴォPDW11+SKナヴァグラハサークレットカウル+GCOSY010 Clクーラー+GCOSY010 Aガード+GCMU"ジェリーmk2"+GCOSYアームガード+GCイヤリング(バブル)+BK銀ぶちメガネ+BK 嶋渓フミカ エイル ミストルテインLC3レーザーライフル棘輪ヘッドセンサーユニコーンFL016Lガントレット+GCLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット ラムダオP・A・R ショットガン+BK棘輪ヘッドセンサーユニコーン+GCFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGパピオンロントラシューズパーツRU・シンペタラスディコ・シールドLSHアームレット 光子縮退砲"被虐の女神"+SKコート コーシカ+MT聖槍"ロンギヌス"+msヘッドセンサーユニコーン+GCFL016チェストガード+GCFL016Lガントレット+GCLGパピオン+GCロントラシューズパーツ+GCRU・シンペタラス+GCディコ・シールド+GCLSHアームレット+GC ドグラ・モゲラ 菊花 防壁M49ショットガン黒アイゼンイーゲル黒コンみみ忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" 九鉤刀チャクラムブリューナク忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"しましまテイル忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" アイアングローブ大手裏剣"白詰草"OS-36 Aカービン忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"+GC忍脚絆"紫鳳"+GCしましまテイル忍襟布"陽炎"+GC忍大袖"紫木蓮"+GC フルストゥ・クレイン+SKハンド・パイルドライバアルヴォPDW11+SKコンみみ+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"+GC忍草摺"紫蘭"+GC忍脚絆"紫鳳"+GCコンしっぽ+GC忍襟布"陽炎"+GC忍大袖"紫木蓮"+GC 山中日向 葵 M8ダブルライトセイバーアイゼンイーゲル黒ダブルレイブレードサーリットカウルOSA111 Cカナードレザーブーツ白OSA111 RSフレームヂェリカン Oil コート コーシカアイゼンイーゲル銀M49ショットガン銀サーリットカウル+GCOSA111 Cカナードレイディアントリスト黒MU"バンチョーmk3"レザーブーツ白OSA111 RSフレームフローラルシールド黒ヂェリカン Oilギフトリボン赤イヤリング(スノー) ジークフリート+msドラゴンキャノン大手裏剣"白詰草"サーリットカウル+GCOSA111 Cカナードレイディアントリスト黒MU"バンチョーmk3"+GCレザーブーツ白+BKOSA111 RSフレーム+GCフローラルシールド黒+BKヂェリカン Oil+GCギフトリボン赤+BKイヤリング(スノー)+BK スーパーシルバーストーン+MT聖槍"ロンギヌス"+msディーカヤコーシカサーリットカウル+GCOSA111 Cカナード+GCMU"バンチョーmk3"+GCレザーブーツ白+BKOSA111 RSフレーム+GCフローラルシールド黒+BKOSA111 Aスポイラー+GCギフトリボン赤+BKイヤリング(スノー)+BK タケル サギリ M4ライトセイバーMSR22スナイパーカッツバルゲルヴァイスカフスヴァイスグリーブニーベルングヴァイスチョーカーヴァイスシュルター ミコト テルヒメ ミストルテインLC3レーザーライフルカッツバルゲルシュバルツカフスシュバルツグリーブノインテータークロイツクロスシュバルツシュルター 神宮司八郎 アトラ ヘルゲートブラスターアイゼンイーゲル黒+CGジークムントヘッドセンサーユニコーン+GCFL016チェストガードFL016Lガントレット+GCLGコレオプテールロントラシューズパーツ+GCRU・コーリペタラス+GCディコ・シールド+GCLSHアームレット 笠嶋京花 あざみ コート コーシカOS-35 AライフルExモーニングスターFL017アリエーニFL017スペクトルガード"カローヴァ"レッグパーツヴイードラシューズパーツイヤリング(ハート) アングルブレードOS-35 AライフルEx+SK忍者刀"風花"FL017アリエーニFL017スペクトルガード+GC"カローヴァ"レッグパーツヴイードラシューズパーツ+GCFL017リア+クリウーフ+GCイヤリング(ハート)+BK コート コーシカアルヴォPDW11+SKナヴァグラハFL017アリエーニ+GCFL017スペクトルガード+GC"カローヴァ"レッグパーツ+GCヴイードラシューズパーツ+GCFL017リア+クリウーフ+GCイヤリング(ハート)+BK 赤城春菜 麗音 ラムダオチャクラムブリューナクフレイアヘルメヴァイスブレストヴァイスカフスヴァイスガーターヴァイスチョーカーヴァイスシュルター エアロヴァジュラ+ms棘輪+SKディーカヤコーシカフレイアヘルメ+GCヴァイスブレストヴァイスカフス+GCヴァイスガーター+GCニーベルング+GCヴァイスチョーカー+GCヴァイスシュルター+GC ウル・サン+msアルヴォPDW11+SK棘輪+SKフレイアヘルメ+GCヴァイスブレスト+GCヴァイスカフス+GCヴァイスガーター+GCニーベルング+GCヴァイスチョーカー+GCヴァイスシュルター+GC 神戸こなみ みなこ バトルアックスアイゼンイーゲル黒+CGアルヴォLP4ハンドガンエルダヘルメ/Cシュバルツブレストシュバルツカフスシュバルツグリーブノインテータークロイツクロスシュバルツシュルター 趙飛燕 夏姫 偃月刀+ms-9サブマシンガンヘルゲートブラスターサークレットカウル+GCOSY010 ClクーラーOSY010 Aガード+GCFB 1.2mm滑腔砲+BKヂェリカン Nitro 偃月刀+ms-9サブマシンガンFB 1.2mm滑腔砲+BKサークレットカウル+GCOSY010 ClクーラーOSY010 Aガード+GCFB 1.2mm滑腔砲+BKヂェリカン Nitro 王秀英 睡蓮 スタンロッドビーハイヴFB 1.2mm滑腔砲フレイアヘルメ+GCヴァイスブレストヴァイスガーターFB 1.2mm滑腔砲ヴァイスチョーカー+GC 周小紅 蘭蘭 聖槍"ロンギヌス"P・A・R ショットガン+SKFL015バトルスタッフZel グルーヴドメットZel Cプロテクター+GCZel サイプロテクターZel HSフットユニットZel ドラムマガジン+GC 音黒野美子 クロミ コート コーシカM49ショットガン黒+CR手榴弾+msコンみみ忍装束"紫苑"忍篭手"紫式部"忍草摺"紫蘭"忍脚絆"紫鳳"+GCコンしっぽ忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" アイアングローブOS-36 AカービンEx+SKダブルブレード鋼+msコンみみ+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"+GC忍草摺"紫蘭"+GC忍脚絆"紫鳳"+GCコンしっぽ忍襟布"陽炎"+GC忍大袖"紫木蓮"+GC 大手裏剣"白詰草"+MTアイアングローブM49ショットガン銀+MTコンみみ+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"+GC忍草摺"紫蘭"+GC忍脚絆"紫鳳"+GCコンしっぽ+GC忍襟布"陽炎"+GC忍大袖"紫木蓮"+GC 森永穂波 アニー 聖槍"ロンギヌス"P・A・R ショットガン+SKFL015バトルスタッフヘッドセンサーユニコーン+GCFL016チェストガードFL016LガントレットLGコレオプテールロントラシューズパーツ+GCRU・コーリペタラス+GCディコ・シールド 武本哲 チェリー "シェルブレイク"PB+ms手榴弾+msモーニングスターマルチセンサーゴーグルZel CプロテクターZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクターZel HSフットユニットZel F.A MユニットZel アームプロテクター ダブルブレード鋼+msドラゴンキャノンOS-36 Aカービンマルチセンサーゴーグル+BKZel Cプロテクター+GCZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクター+GCZel HSフットユニット+GCZel F.A MユニットZel アームプロテクター+GC P・A・R ショットガン+MTZel ガトリングキャノン+MTZel L・R/Sライフル+MTZel グルーヴドメット+GCZel Cプロテクター+GCZel リストプロテクター+GCZel サイプロテクター+GCZel HSフットユニット+GCZel F.A Mユニット+GCZel アームプロテクター+GC 愛猫党党首 ターニャ 研爪アルヴォLP4ハンドガンビーハイヴ+CR鉄耳装争上衣+GC烈拳甲+衛袖天舞靴+GCKT36C1キャットテイル鈴 リリアーヌ手榴弾+SK研爪鉄耳装+GC争上衣+GC烈拳甲+衛袖天舞靴+GCKT36C1キャットテイル鈴+BK 愛猫党参謀 アイニャ M8ライトセイバービーハイヴグリーフエングレイバー鉄耳装+GC争上衣+GC烈拳甲+衛袖天舞靴KT36C1キャットテイル鈴 愛猫党書記 ハルニャ 聖槍"ロンギヌス"フルストゥ・クレインスタンロッド鉄耳装争上衣+GC烈拳甲+衛袖天舞靴鈴 麻呂 雛鶴 スタンロッドアイゼンイーゲル銀旋牙OSY010 ClクーラーOSY010 AガードMU"ジェリーmk2"OSYアームガードイヤリング(スター) ビームジッテエレキベース+FNアルヴォPDW9+SKプリンセスクラウン+BKOSY010 Clクーラー+GC淑女の手袋白+BKOSY010 Aガード+GCMU"ジェリーmk2"OSYアームガード+GCイヤリング(スター) 十手+msビーハイヴ+SKプリンセスクラウン+BKOSY010 Clクーラー+GC淑女の手袋白+BKOSY010 Aガード+GCMU"ジェリーmk2"+GCOSYアームガード+GCイヤリング(スター)+BK 山県みちる 薫 バトルアックスフルストゥ・クレインアルヴォLP4ハンドガンフレイアヘルメヴァイスブレストヴァイスカフスヴァイスグリーブニーベルングフローラルシールドピンクヴァイスチョーカーヴァイスシュルターギフトリボン白 エアロヴァジュラ+ms棘輪+SKP・A・R ショットガン+CRフレイアヘルメ+GCヴァイスブレスト+GCヴァイスグリーブ+GCニーベルング+GCフローラルシールドピンク+BKヴァイスチョーカー+GCヴァイスシュルター+GCギフトリボン白+BK ジークリンデ+MT手榴弾+MTデクレサント+msフレイアヘルメ+GCヴァイスブレスト+GCヴァイスカフス+GCヴァイスグリーブ+GCニーベルング+GCフローラルシールドピンク+BKヴァイスチョーカー+GCヴァイスシュルター+GCギフトリボン白+BK 兜茂 ユリコ コート コーシカP・A・R ショットガン+SK聖槍"ロンギヌス"サーリットカウルOSA111 Cカナードレイディアントリスト黒MU"バンチョーmk3"+GC鋼の翼ヂェリカン Coolant ジレーザ・ロケットハンマーカッツバルゲル+SKOS-35 AライフルEx+SKサーリットカウル+GCOSA111 Cカナードレイディアントリスト黒+BKMU"バンチョーmk3"+GCOSA111 RSフレーム+GCフローラルシールド黒ヂェリカン Coolant+GC M8ダブルライトセイバー+ms手榴弾+MTナヴァグラハサーリットカウル+GCOSA111 Cカナード+GCMU"バンチョーmk3"+GCOSA111 RSフレーム+GCフローラルシールド黒+BKヂェリカン Coolant+GC 佐藤楓 メープル ローク-9サブマシンガンブリューナク+ms面隠し"闇狐"+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"+GC忍脚絆"紫鳳"+GC忍襟布"陽炎"忍大袖"紫木蓮" ローク-9サブマシンガンブリューナク+ms面隠し"闇狐"+GC忍装束"紫苑"+GC忍篭手"紫式部"+GC忍脚絆"紫鳳"+GC忍襟布"陽炎"+GC忍大袖"紫木蓮"+GC 紫陽花 アナベル 研爪ビーハイヴ+CR偃月刀+msサーリットカウルOSA111 Cカナード+GCOSA111 RSフレームヂェリカン Nitro+GC 大山蓮華 マグノリア 研爪アイゼンイーゲル黒+CGバトルアックスサークレットカウルOSY010 ClクーラーOSY010 AガードMU"ジェリーmk2"2mmSRCEXPLOD ういろー ナナ くろがねのドリル+msアルヴォLP4ハンドガンヘルゲートブラスターまるみみ争上衣+GC天舞靴+GCレザーアーマーショルダー ジレーザ・ロケットハンマーOS-36 Aカービン棘輪+SKまるみみ争上衣+GC烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル+GCレザーアーマーショルダー+BK ジレーザ・ロケットハンマー+msGEモデルRG8レールガン+SKZel ガトリングキャノン+MTまるみみ+BK争上衣+GC烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル+GCレザーアーマーショルダー+BK 埴場怜太 クラリス 研爪P・A・R ショットガン+SKアイゼンイーゲル黒+CGエルダヘルメ/Cシュバルツブレストシュバルツカフスソックス黒ローファー黒ノインテータークロイツクロスシュバルツシュルター ブラオシュテルンM49ショットガン黒+MTモデルPHCヴズルイフ+SKエルダヘルメ/C+GCシュバルツブレスト+GCシュバルツカフス+GCソックス黒ローファー黒ノインテーター+GCシュバルツシュルター+GCクロイツクロス+GC M4ライトセイバー+msM49ショットガン黒+MTFB アルファ・ピストル+SKエルダヘルメ/C+GCシュバルツブレスト+GCシュバルツカフス+GCシュバルツガーター+GCローファー黒ノインテーター+GCフローラルシールドピンク+BKシュバルツシュルター+GCクロイツクロス+GC 九頭龍 ルル 聖槍"ロンギヌス"偃月刀+msサーリットカウル+GCOSA111 CカナードMU"バンチョーmk3"+GCOSA111 RSフレームヂェリカン Nitro M8ダブルライトセイバー+msミストルテイン+msサーリットカウル+GCOSA111 Cカナード+GCMU"バンチョーmk3"+GCOSA111 RSフレーム+GCヂェリカン Nitro+GC 聖槍"ロンギヌス"+msミストルテイン+msサーリットカウル+GCOSA111 Cカナード+GCMU"バンチョーmk3"+GCOSA111 RSフレーム+GCOSA111 Aスポイラー+GC 陰陽熊 ファム P・A・R ショットガン+SKGEモデルRG8レールガンジークリンデエルダヘルメ/O+GCシュバルツブレストシュバルツカフスシュバルツグリーブシュバルツシュルタークロイツクロス -9サブマシンガン+SKアルヴォPDW11+SKドラゴンキャノン+SKエルダヘルメ/Oシュバルツブレスト+GCシュバルツカフス+GCシュバルツグリーブ+GCノインテーター+GCシュバルツシュルター+GCクロイツクロス+GC P・A・R ショットガン+SK吠莱壱式+GCLC3レーザーライフル+SKエルダヘルメ/O+GCシュバルツブレスト+GCシュバルツカフス+GCシュバルツグリーブ+GCノインテーター+GCシュバルツシュルター+GCクロイツクロス+GC 閃光魔女 シャイナ エアロヴァジュラ+msジャンシャーヌ+SK大手裏剣"白詰草"サーマルセンサーFL013胸部アーマーレイディアントリスト黒GA2サバーカレッグパーツGA4チーグルアームパーツFL013ガードシールド01スパイクアーマー 忍者刀"風花"+msフルストゥ・クレイン+SKP・A・R ショットガン+GCサーマルセンサー+GCFL013胸部アーマー+GCレイディアントリスト黒GA2サバーカレッグパーツ+GCGA4チーグルアームパーツ+GCFL013ガードシールド+GC01スパイクアーマー+GC 忍者刀"風花"+msフルストゥ・クレイン+SKドラゴンキャノン+SKFL013 シニヨン+GCFL013胸部アーマー+GCレイディアントリスト黒+BKGA2サバーカレッグパーツ+GCGA4チーグルアームパーツ+GCFL013ガードシールド+GC02スパイクアーマー+GC 竹姫葉月 アルテミス ギュリーノス+msGEモデルRG8レールガン+SKビーハイヴ+SKヘッドセンサー・アネーロ+GCFL012胸部アーマー+GCガントレットピンク+BKランディングギアAT3+GCリアウイングAAU7+GCFL012ガードシールド+GC ギュリーノス+msGEモデルRG8レールガン+SKウル・サン+msHS・アネーロ2typeS+GCFL012胸部アーマー+GCレイディアントリスト黒+BKランディングギア+バランサ+GCリアウイング+ブースター+GCFL012ガードシールド+GC ガイア ハーデス ジレーザ・ロケットハンマー+msP・A・R ショットガン+GC光子縮退砲"被虐の女神"+SKアングルブレード+GCFL013胸部アーマー+GCレイディアントリスト黒+BKGA2サバーカレッグパーツ+GCGA4チーグルアームパーツ+GCFL013ガードシールド+GC01スパイクアーマー+GC 大木戸甚平 たま子 旋牙+msジレーザ・ロケットハンマーカッツバルゲル+SK鉄耳装+GC争上衣+GC烈拳甲+衛袖+GC天舞靴+GCKT36C1キャットテイル+GC クリア前ヴァルハラはFバトル予選他 LOVE20が条件の相手(永山早苗他)は敵神姫装備(LOVE20後)
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2354.html
キズナのキセキ ACT0-3「アイスドール」 ◆ 右の武装脚を踏み込み、ほんの少しだけ身体を宙に浮かせる。 間髪入れずに、背部の増設バーニアを噴射。 地を這うように滑空し、猛スピードで対戦相手に肉薄する。 「くそっ!」 小さなつぶやきと同時、対戦相手のジルダリア型のハンドガン「ポーレンホーミング」から、弾丸がばらまかれてくる。 それを錐揉みしながら回避、逆にこちらも機関銃を構え、撃った。 ジルダリアは防御の姿勢。 数発着弾。花びらを模した装甲に阻まれ、ダメージにはほど遠い。 だが、足は止まった。 間合いを取ろうとしていたピンクのジルダリア型は、その場で相手を待ち受けざるを得なくなった。 両腕にマウントされた剣「モルートブレイド」を構える。 そこに白亜の神姫が飛び込んできた。 背後から伸びるサブアームを前方でクロスし、そ のまま体当たりしてくる。 「くうっ!」 たまらず声を上げたのはジルダリア。 力任せの体当たりを防御するも、弾き飛ばされる。なんとか空中で姿勢を制御した。 背面に取り付けられたリング状の武装は、花びらを模した武装が取り付けられており、推進器の役割も持つ。 その「フローラル・リング」はジルダリアの代名詞とも言える武装だ。 姿勢を取り戻したジルダリア型だったが、しかしこのタイミングは、迫る白亜の神姫にとって得意のパターン。 さらに踏み込んできた白い神姫は、サブアームを振り抜いた。 鋭い指を揃え、突いてくる。 この抜き手は狙いを外さない。 反射的に身をよじったジルダリアの身体をかすめ、背後のフローラルリングを打ち砕いた。 「しまった……!」 ジルダリア型の驚きを気にも留めず、白い神姫は間髪入れずに、逆の副腕で抜き手を放つ。 狙いは胸部。その奥のCSC。 あやまたず放たれた抜き手は、無慈悲にもジルダリア型の胸を貫いていた。 勝利したのは、白いストラーフ型。 その名を、ジャッジAIが画面に表示する。 『WINNER ミスティ』 ◆ 「いやー、まいったまいった」 頭を掻きながら筐体から離れた男が言う。 先ほどの、紅とピンク色にリペイントされたジルダリア型のマスター・花村耕太郎である。 彼の神姫・ローズマリーも、今は彼の肩の上でうなだれていた。 「今日はいいところまで行ったのに……」 ここのところ、ミスティとの対戦は連敗である。彼女は急速に力を付けてきていた。 「強くなったなぁ、久住ちゃん」 「いえ……わたしなんてまだまだ……」 セミロングの髪を上げ、花村を見る少女は、まだ中学生である。 控えめな口調で謙虚な言葉を口にする。 『七星』の一人を破ったというのに、久住菜々子は笑わない。むしろ、せっぱ詰まっている様子さえ見て取れる。 実際、菜々子はこの対戦に満足してはいなかった。 ローズマリーはノーマルのジルダリア型だ。各部の調整と細かなメンテナンスでポテンシャルを引き出し、知略戦略で戦う。 そのバトルスタイルについては、菜々子は大いに花村を認め、参考にもしていた。 菜々子はまだ中学生で、ミスティを満足にカスタムしてあげられない。わずかに、強襲用の背面ブースターを追加したのみだ。 だから、ノーマルでも強い花村は、今菜々子が目指すべき神姫マスターと言える。 だが、実力があるかどうかは話が別だ。 花村も『七星』の一人ではあるが、まだ二つ名もなく、他のメンバーに比べると実力は劣っている。 カスタムを施された神姫たちがひしめく、他の『七星』たちに勝つためには、現状で満足しているわけには行かない。 もちろん、この時の菜々子は、後に花村たちが『薔薇の刺』の異名を取るなどとは知る由もなかった。 とにかく、菜々子はバトルロンドで強くなることに必死だった。 それには理由がある。 「菜々子、絶好調じゃない」 「あおいお姉さま」 菜々子はそこでようやく、ほっとしたように微笑んだ。 『七星』一人・桐島あおい。 彼女の側に居続けるために。 彼女のパートナーであり続けるために。 菜々子はどうしても強くならなければならなかった。 ◆ 久住菜々子が想像していた以上に、『ポーラスター』における桐島あおいの人気は絶大なものだった。 ゲームセンター『ポーラスター』の神姫マスターの間で、『七星』のメンバーであれば、それだけで羨望の的だ。 彼らは『ポーラスター』に集う神姫マスターの代表である。バトルの実力ももちろんだが、それぞれのやり方で『ポーラスター』の対戦レベルの向上を図っている。 たとえば花村は、ノーマルあるいは公式装備にこだわるマスターたちのまとめ役である。彼を中心に研究グループができ、日夜ノーマル装備の可能性を探っている、という具合だ。 桐島あおいは、バトル初心者を見つけては声をかけ、バトルの講習を行い、対戦の面白さを知ってもらう活動を行っている。 そして、ゲームセンターへの定着をはかり、仲間を増やしていこう、という魂胆だ。 菜々子はあおいの魂胆にまんまとはまってしまったわけだ。 だが、その魂胆にはまったのは菜々子一人だけではない。まだ初級者に分類されるマスターたちの半分以上が、あおいの受講生だと言うから驚きである。 楽しく優しくレクチャーしてくれるあおい先生が、人気がないはずがない。 受講生たちはほとんどが桐島あおいのファンだ。特に女の子たちは、あおいの取り巻きとなっている。 もちろん、彼女の人気は女子だけに留まらない。 あの美貌、あの気立てのよさ、である。あおいとお近付きになりたいと思う男性マスターは大勢いた。 そんなわけだから、ゲーセンにいるときのあおいは、常に人に囲まれていると言っても過言ではない。 つい先日まで、あおいがその輪から離れることはなかった。 そう、久住菜々子と出会うまでは。 菜々子が『ポーラスター』に現れて以来、あおいは菜々子との時間を優先するようになった。 対戦していないときは、もっぱら菜々子の側にいる。 バトルロンドでは、ツー・オン・ツーのタッグバトルでコンビを組んでくれるし、対戦を希望すれば必ず相手をしてくれる。私的な練習にも、まめに付き合ってくれる。 しかも、タッグバトルのパートナーは、『七星』のメンバー以外では、菜々子とだけしか組まなくなった。 菜々子をひいきする理由をあおいに問いただしても、笑ってはぐらかされる。 当然、あおいの取り巻きをしている少女たちは面白くない。 彼女たちの矛先は、自然、菜々子に向けられた。 菜々子に対する「特別扱い」をやっかむ陰口は毎日のことだった。 また、ことあるごとに……いや、何もなくても、あおいの取り巻きたちは菜々子にしょっちゅう難癖を付ける。直接不満をぶつけに来る。 「いい気にならないで! あおいお姉さまはあなたのものじゃないのよ!?」 「……あなたたちのものでもないでしょう」 「みんなのものよ!」 「……お姉さまは、お姉さまのものだと思うけど」 「まあっ、生意気に言い返すつもり!? だいたい、あんたなんか、お姉さまのタッグパートナーに不釣り合いなのよ!」 「じゃあ、誰だったら、お姉さまと釣り合うの?」 そう言われると、取り巻きたちは声を詰まらせざるを得ない。 『七星』や上級者の常連ならともかく、初級者に毛が生えた程度の取り巻きマスターたちでは、タッグマッチでルミナスの足を引っ張るのがオチだ。 そう言う意味では、今一番の成長株と目される菜々子は、あおいのパートナー候補になりうる。 また、それなりの美貌がなければ、あの桐島あおいの隣に並んでも見劣りしてしまう。 本人が考えたことはないが、その点でも、菜々子は及第点をクリアしていると言えよう。 だからといって、やっかみの声が静まることはない。 菜々子は表立って反論するようなことはしない。そんなことをすれば、火に油を注ぐだけだとわかっている。 では、どうするか。 実力で黙らせる。 バトルの実力で、お姉さまの側にいるのにふさわしいことを証明してみせる。 『七星』なれるほど強くなれば、きっと誰もが、自分をあおいお姉さまのパートナーとして認めざるを得ないだろう。 だから、菜々子は最短距離で強くなろうとした。 その結果、彼女のバトルスタイルは、相手の弱点を容赦なく突き、勝ちばかりを求めるものになっていた。 だが、そんな菜々子のスタイルに、当のあおいお姉さまは難色を示す。 あおいが菜々子に求めるバトルスタイルは、勝ちばかりを意識したものではない。 それは「魅せる戦い」だとあおいは言う。 しかし、菜々子にはその意味が、よく分からない。 ◆ 「久住ちゃんも強くなったよな。そう思わないか、お姉さま?」 あおいと花村は並んで、観戦用の大型ディスプレイを見上げていた。 ディスプレイには、ミスティの戦いぶりが映し出されている。 現在、三連勝の表示。 「……まだまだね」 「手厳しいな。君の妹分だってのに」 「自分の身内に対しては、容赦しない主義なの」 「それは久住ちゃんがかわいそうだ……また勝つぜ」 その言葉とほぼ同時、ミスティは必殺の抜き手を放ち、相手神姫を撃破した。 連勝表示が一つ増え、四を示す。 「ほら。もう、常連の中でも頭一つ抜きんでてる感じだ。相手になるのは『七星』ぐらいじゃないか?」 「そうかもね」 「……だから、みんなに提案がある。俺は久住ちゃんを『七星』に推薦したい」 「え?」 あおいは花村を見た。 そして、その場にいた、『ポーラスター』の『七星』のメンバーたちも。 その時点での『七星』のメンバーは、花村とあおいを含めて六人だった。 「今日、招集をかけたのはそれか、花村」 「そうだよ」 武士型のマスターである『七星』メンバーの言葉に、花村は頷いた。 『七星』のメンバーに加入できるか否かは、メンバーの合議によって決まる。 といっても、堅苦しいものではない。誰かが推薦して、「いいんじゃない?」といった感じで決まることがほとんどだ。 「『七星』は今六人。久住ちゃんが加われば、人数的にもちょうどいい。 それに、彼女の向上心は、他のプレイヤーたちにもいい刺激になるんじゃないかな」 「なるほど」 「確かに」 「異議なし」 他のメンバーも、花村の意見に頷いている。 確かに、最近の菜々子とミスティの成長には、目を見張るものがある。 あおいの取り巻きたちと比べても、あきらかに一線を画した実力だ。あおいのパートナーを目指すマスターは他にもいるが、実力的にも相性的にも、菜々子に匹敵する者はいない。 他の『七星』に比べれば、まだ見劣りする実力も、すぐに追いつくだろう。 そして、菜々子自身、『七星』になることを望んでいる。 反対する理由は何もないように思えた。 だが。 「わたしは反対」 そう言ったのが、当のあおいであることに、花村は驚きを隠せない。 「どうして? 桐島ちゃんが一番喜んで賛成すると思っていたのに」 「まだ早いわ」 「そうは思わない。彼女は十分に強いじゃないか」 「確かに強くなった……でも、足りないものがあるのよ」 「足りないもの……?」 「あの子はまだ、勝ち負けしか見えていない。強いだけじゃ、ダメなの」 ミッションモードで乱入待ちをしている菜々子を見る。 バトル中の彼女は、いつも真剣な表情でディスプレイを見つめている。何か思い詰めたような様子さえある。 あおいは小さくため息をつき、菜々子の向かい側へと歩み寄る。 「菜々子」 「お姉さま」 「次、対戦、いい?」 「どうぞ……真剣勝負でお願いします」 「わかったわ」 あおいは鮮やかな笑みを見せて、向かいのシートに座った。 肩にいる自分の神姫を、アクセスポッドに寄せる。 「行くわよ、ルミナス」 「はい、マスター」 その後、ものの三分とかからず、ルミナスはミスティを撃破した。 菜々子はいまだに、本気のあおいに一度も勝てなかった。 ◆ 「だから、ただ勝てばいいってものじゃないのよ。もっと楽しまないと」 「それがよくわかりません。勝つこと、イコール、楽しいことじゃないんですか?」 「勝つだけが、バトルロンドの目的じゃないわ」 対戦後、自動販売機のあるコーナーで、冷たい飲み物に口を付けながら、二人は話していた。 幾度となくかわされた会話であるが、お互いの意見は平行線である。 あおいは、武装神姫のバトルには、勝敗以上の何かがあると思っている。 その「何か」を説明するのがなかなか難しい。 たとえば、自分の力を出し切ったときの充足感とか、自分の戦術が見事に当たった瞬間の気分とか、自分と神姫がまるで以心伝心のように意志を伝えあったときとか、自分の成長を感じられたときの嬉しさとか、そういったものだ。 それを感じることこそ、武装神姫の醍醐味、とあおいは思っている。勝利はその延長上にあるものにすぎない。 それを菜々子にも分かってもらいたい。 だが、我が妹は、そのことをなかなか分かってくれない。彼女は勝利を第一優先にしている。 対戦において勝利第一主義が悪なわけではない。ただ、あおいの主義と合わないだけだ。 だからこそ、菜々子の説得が難しい。 あおいはため息をついた。 「だから『アイスドール』なんてあだ名されるのよ」 「アイスドール?」 「あなたの異名。氷のように表情を変えずに、容赦なく弱点を攻撃する。まるで感情のない人形のように。だから『アイスドール』」 二つ名は、尊敬の意味を込めてつけられる場合が多い。 だが、菜々子のそれは、皮肉が込められている。そんな戦い方で楽しいのか、と。 また、ゲーセンでの菜々子は、あおいの側以外では、あまり表情を変えない。それは先日の悲しい出来事に起因しているのだが、知らない人の方が多いのだ。『アイスドール』の二つ名は、そんな普段の様子も揶揄されている。 しかし、菜々子はのんきにコメントした。 「へえ……ちょっとかっこいい、ですね」 そう言って小首を傾げた菜々子はとても可愛い。 あおいはがっくりと肩を落とした。我が妹は、二つ名の裏の意味にまったく気がついていないようだ。 あおいは頭に手を当てて、悩む。 どうすれば菜々子に、自分の考えを分かってもらえるのだろう? ◆ マスターたちの悩みをよそに、ミスティとルミナスはのんきに話をしている。 神姫である彼女たちも、マスター同様、すこぶる仲がよい。 お互いのマスターの肩の上で、マスターたちの話の邪魔をしないように、極長調波の音声で会話をしていた。 「まあ、わたしは『アイスドール』のままでもいいんですけどね。勝てているし」 「そうねぇ。わたしたちと肩を並べるために、まずは勝ちに行くっていう菜々子さんの考えも一理あるわよねぇ」 ルミナスはアーンヴァル型のカスタムタイプである。 本来、アーンヴァルは長距離射撃を得意としているが、マスターであるあおいの趣味で、中距離から近接格闘戦ができるような装備にカスタムされた。 背面の大型ブースターを、小回りの利くバーニアに変更。武装も、ロングレンジライフルを廃し、中距離向けのビームライフルなどに変えている。 コンセプトは最近発表されたアーンヴァルmk2に近い。 ルミナスの戦い方は「蝶のように舞い、蜂のように刺す」を実現したようなスタイルだ。 最高速度の加速を捨て、機動力重視の推進を手にしたルミナスは、あおいの指示のもと、飛行機のアクロバットさながらの機動を見せる。 そして、急加速による接敵からの近距離戦に移行する動きは鋭い。 こうした機動を緩急つけて行うことで、ルミナスはあたかも空中で舞っているように見えるのだ。 その空中の舞を駆使した戦いぶりは、美しく、そして強い。 あおいとルミナスは、その戦い方から、『月光の舞い手(ムーンライト・シルフィー)』と呼ばれていた。 「わたしたちの戦いぶりと比べると、あおいさんとルミナスの戦い方は真逆ですけど」 「だからこそ、タッグバトルで噛み合うってのはあるわよね」 「わたしもそう思います……あおいさんは、何が気に入らないんでしょう?」 「ミスティに、わたしたちと同じような戦い方をして欲しいんじゃないかな」 「それは無理でしょう……うちのマスターの性格からして」 二人の神姫は、人には聞こえない声で、笑った。 ◆ 「今の、ルミナスとミスティのタッグは、こんな感じね」 あおいは、ルミナスを示す右の指をくるくると回して螺旋を描き、その螺旋の中心を貫くように、ミスティを示す左の指を一直線に動かした。 「コイル……ですか?」 「え? ああ……そうね、電磁石みたいね」 「勝ちがいくらでもくっついてきそうです」 我ながら、つまらないジョーク。 でも、電磁石で何の問題があるのかわからない。 華麗に舞うルミナスと、容赦なく敵を倒すミスティ。 そのミスマッチこそ、このペアの強さだとも思う。 だが、あおいはまた両手の人差し指を動かした。 「わたしが望むタッグバトルは、こんな感じ」 両手の指が、今度は互い違いの螺旋を描く。時に近づき、時に離れ、模様のような立体図形が宙に描き出された。 「二重螺旋……?」 「ああ、なるほど……遺伝子に似ているわね。 そう、二人が一緒に魅せる戦いをすれば、試合はきっと、勝ち以上のものに進化するでしょうね」 そう言って、あおいはにっこりと笑った。 「息のあったパートナー同士のタッグバトルは、すごいわよ? それはバトルなのに、まるでダンスを踊っているように見える……とても美しいの」 「……美しい?」 「そうよ」 自信たっぷりに頷いたあおいに、菜々子は首を傾げる。 菜々子は、そんなバトルをしたことがなかったし、名勝負と語り継がれるような試合を見たこともなかった。 戦闘行動は、その時どきの状況によって刻々と変化する。 それなのに、パートナーと息を合わせて戦うなんて、できるだろうか。 もちろん、菜々子とあおいのコンビは、ここ『ポーラスター』でもトップクラスの実力である。バトルの時のルミナスとミスティは息が合っていると思う。 これ以上、何が足りないというのだろうか。 「きっと、菜々子の戦い方には、個性が足りないんだと思う」 「個性?」 「そう。ミスティは、ストラーフ型の戦い方としてはすごく真っ当だけど、それは誰もがどこかで見たことのあるストラーフに過ぎないわ。サプライズが何もない」 「……でも、わたしは、お姉さまのように華麗な動きを指示できません」 困ったように言う菜々子に、あおいは苦笑した。 「わたしの真似をする必要はないわ。まずは、あなたらしい戦い方を模索してご覧なさい」 「わたしらしい……戦い方……」 それこそが今の戦い方なのではないかと思うが、違うのだろうか。 おそらく違うのだろう。ステレオタイプなストラーフの戦い方は、誰にでもできる、ということなのだ。 だけど、菜々子らしい戦い方、というのは、なんなのだろう? 「それができるようになったら、菜々子を『七星』に推薦するわ」 「えっ……」 「どう? もう少し頑張ってみる?」 「はい!」 微笑むお姉さまに、元気に返事をした。 他でもないお姉さまが『七星』に推薦してくれるというのだ。 そうなれば、誰に恥じることなく、あおいお姉さまのパートナーと名乗ることができる。 菜々子は俄然やる気になった。 その日から、菜々子とミスティの、オリジナルな戦い方を模索する日々が始まった。 □ 「ひとつ疑問があるんですが……」 「何かな?」 「桐島あおいは、なんで久住さんにこだわったんでしょう?」 ここまでの話を聞いて、俺が一番気になったのはそこだった。 ただ仲がいい、とか、お気に入り、と言うレベルを超えている気がする。 長い付き合いの他の常連たちを差し置いても、菜々子さんを特別にかわいがる理由が、何かあるのではないか。 花村さんは、少し考えてから、言った。 「……たぶん、桐島ちゃんは、久住ちゃんに自分を重ねていたんじゃないかな」 「……?」 「桐島ちゃんも、幼い頃に両親を亡くして……祖父母の元で暮らしてるって聞いたことがある。 あの頃の、打ちひしがれた久住ちゃんを見て、桐島ちゃんは放っておけなかったんだと思うよ」 なるほど、と俺は頷いた。 桐島あおいは、自らの境遇を菜々子さんに重ねていた。だからこそ、献身的に菜々子さんを支えていた。 菜々子さんも、桐島あおいの事情をいつか知ることになったのだろう。 武装神姫だけでなく、身の上でも、二人は共通の思いを抱いていたのだ。 二人が急速に惹かれ合い、寄り添ったのにも納得がいく。 それにしても。 花村さんが話してくれる菜々子さんの過去は、実に興味深い。 『ポーラスター』で過ごした菜々子さんの様子は、今の『エトランゼ』の戦闘スタイルが形作られていく過程だ。 スタンダードなストラーフ型のバトルが、いかにしてあのトリッキーかつパワフルなミスティのバトルへと変化するのか? 俺は期待を込めつつ、花村さんの声にまた耳を傾けた。 次へ> Topに戻る>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1550.html
戻る トップへ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (X01HappyNewYear.jpg) 「新年、明けましておめでとう。宗太、パーシ」 「同じく、明けましておめでとう。お二人」 糞寒い冬の朝。俺はとある駅の前で加奈美とシルフィから新年の挨拶を受けていた。 「あけおめぇ、二人ともぉ。その振袖、よぉく似合ってるわぁ」 俺の胸ポケットでパーシが言った。確かにパーシの言う通り、二人は俗に言う振袖姿だ。 加奈美はピンク色の花柄振袖。髪も何時もみたいにストレートじゃなくて、ちゃんと結わえてある。化粧でもしているのか、振袖のせいか何時もと違って大人ぽく見えてしまう。 シルフィも加奈美とお揃いの振袖を着て、加奈美の肩に座っている。しかも髪の毛は何時ものツインテールじゃなくて、簪を付けてポニーテールぽくしてる。その凛々しい表情は振袖の魅力を何倍にも引き出している。 今がこんなんじゃなければ、加奈美の姿は目の保養になったろうしこの初詣もデート気分で楽しめただろう。 「バカ宗太ぁ、綺麗の一言でも言ったらどうよぉ?」 「……加奈美」 「なに?」 「今日が何日か言ってみろ」 「一月四日よ」 加奈美はにこにこしながら言った。まるで物事の正否なんて関係無いとでも言うように。 「初詣っつーのはよ、普通元旦辺りにいかねぇか?」 「私も主にそう進言したのだが……」 と、シルフィは言っているけど顔は満更でも無さそう。てゆーかすげー嬉しそうだから説得力も何も無い。振袖着れたのがそんなに嬉しいんか。 「別にぃ初詣にいつ行こうと自由じゃなぁい?」 「うっせー阿呆。別に初詣自体に文句はねーよ」 「では宗太殿、何が不満なのだ?」 「……とりあえず、眠ぃ」 何を隠そう、俺はついさっきまでバイトをやっていた。しかも徹夜で。 昨日の夕方六時から今朝六時までずっと働き詰めだった。夜勤に行くことは加奈美にメールで言って置いた。今朝もバイトが終わったときに加奈美にはこれから寝るから家来ても無駄だって、そう連絡した。なのに。 「加奈美、お前はあのメール見てなんでこうなるんだ」 「押すなよ、絶対押すなよ! みたいな?」 加奈美の一世代古いネタに頭痛がしてくるけど、今はもっと頭痛の原因がある。 「……それと後一つ」 「なにかしら?」 「何で秋葉原なんだよ」 「この辺りはフツーの町だな……」 俺と加奈美とシルフィと阿呆は、秋葉原のメインストリートから二つ三つ奥に行った所謂裏路地を歩いていた。 「電気街とは月と鼈よねぇ」 「いや……電気街が異常過ぎるのではないか?」 「そうかしら? 私はああいうの好きよ、活気があって」 「……」 「馬鹿宗太ぁ、なんか言いたそうねぇ?」 なんつーか。あれだ。 俺も少しくらいまともな恰好して来た方が良かったんかねぇ。 振袖の加奈美とシルフィに対して俺はジーパンとダウンジャケットだし、パーシに至っては素体そのままだ。 そんな俺達と加奈美達が並んで歩いているのは端から見たら結構奇妙な光景じゃねーのかなぁ。 「なぁ、加奈美」 「なに、宗太?」 「……どこの神社行くんだ?」 「あら、言って無かったかしら?」 「……主よ、ただ神社に行くとしか言っていなかったぞ」 「そうだったかしら?」 「加奈美ったらぁ、いつになくぽややんねぇ」 「着慣れない物着てるからかしらね」 「本当にそれだけぇ?」 「さぁ、どうかしら?」 「……楽しんでるところわりーいんだが、俺の話覚えてるか」 「なんだったけぇ」 「なんだったかしら?」 相変わらず、マイペースと言うか何て言うか、自由な連中だよ。 そんな俺に残された最後の良心はシルフィだけだ。 「シルフィ、どこの神社かわかるか……」 「……」 「シルフィ?」 「……」 やべぇ、返事が無ぇ。ていうかさっきから反応が少し可笑しいと思ってたら、振袖の袖の部分を嬉しそうに眺めてみたり、帯を触ってみたり、簪いじってみたりしてる。俺の言葉には反応すらしない程に嬉しいんかい。 「あ、加奈美ぃ。あの神社じゃなぁい?」 「あら本当」 二人の視線の先に目を向ければ、そこにはこじんまりとした神社が見えた。 まだ少し距離があるから細かな所は解らないけど、公園みたいなのもある。 「喋ってる内に着いちゃったわねぇ……シルフィ、着いたわよぉ」 「……ああ、了解だ……」 シルフィはそう言ってるけど、視線は神社を見ていない。てゆーか俺の声は聞こえなくてもパーシの声は聞こえるんかい。 「で、なんであの神社選んだんだ」 すこーしブルーな気持ちになりながら、俺は加奈美に聞いた。 「あら、言って無かったかしら?」 「……加奈美、その台詞二回目だぞ」 「そうだったかしら?」 ……ダメだ。今日の加奈美はいつも以上にペースを乱される。振袖ってのは女をこうも変えてしまうのか。 「おい阿呆」 「なによ馬鹿」 「なんであの神社なんだよ」 「ふぅ……まったく馬鹿は人に物聞く態度も分からないのねぇ」 何時もなら導火線に火が付く所だが、今日は眠すぎてそんな気も起らねぇ。 「まぁ、今日は正月明けって事も踏まえてぇ許してあげるわぁ。一度しか言わないからよぉく聞きなさいよぉ?」 「やっぱ良いわ」 「なんでよぉ」 「着いちまったし」 加奈美とパーシに話を振ってる間に、俺達は神社の鳥居の下に着いていた。 とりあえず、ぐるりと周囲を見渡してみる。 まぁとりあえず頭上にある鳥居。正面にある参道の先に拝殿と賽銭箱。参道の脇にある手水舎。所々にあるでっかい木。公園みたいなのもあった。 普段から神社とかあんま来ない俺からしたら、何と言うか、なんで加奈美がここに来たがるか分からない。そんな普通な神社だと思う。 ただ、この時期なのに落ち葉とかはあんま落ちてないし、ゴミみたのも見当たらない。規模でいえば小さな神社なんだろうけど、その分なのか、手が行き届いてるような気がする。 どっかのでっかい神社みたいに入るだけで疲れそうな神社とは違う、安心できる。よくわかんねぇけど、そんな風に俺は感じた。 「馬鹿宗太ぁ、加奈美達先に行ってるわよぉ!」 「おう」 気付けば加奈美達は手水舎で手をすすいでいた。 石で出来た水盤には見るからに冷たそうな水が溜まっていて、それで手を洗ってる加奈美を見ているだけで寒くなる。 「マメだな」 「あら、これは参拝者のマナーよ。ちゃんと宗太もやらなきゃダメよ?」 「……マジで?」 「マジで」 加奈美はそう言うと、水を手で掬って口に入れた。 それは俺に同じ事をやれと言外に要求しているのが良く分かる。 仕方なく柄杓で水を掬って、左手にかけた。 「……つめてぇ」 「泣き言言わなぁい」 一月の水は阿呆みたいに冷たい。まるで針で刺されてるみたいな痛みを感じる。眠気が一気に覚めるくらいに。 だらだらやっても辛いだけだから一気に右手に水掛けて、口もすすいだ。 「あー……つめてぇ」 「はい、ハンカチ」 ハンカチで手を拭いたところで、冷たさは変わらない。俺はハンカチを加奈美に返してポケットに手を突っ込んだ。 「遅いわよぉ、馬鹿」 「うるせー」 パーシの小言に相槌を打ちつつ、参道に戻って拝殿へと向かう。 加奈美は一歩遅れて付いて来ている。 「主よ、人が少ないな……」 意識が振袖から離れたのか、シルフィがようやく自発的に言葉を発した。 「三が日は過ぎたからな。今更初詣来るのは俺達くらいだろ」 拝殿までの道のりはそんなに無い。一言二言交わせば直ぐに付いてしまう。現に俺は賽銭箱の前に居る。 「宗太ぁ、お金ぇ」 「ほらよ」 悴む手を奮い立たせて財布から一円玉を取り出して、パーシに渡した。 「……馬鹿宗太ぁ」 凄まじい敵意を感じるが、そんなもんスルーだ。俺も同じく一円玉を取り出して賽銭箱へと投げ入れる。 目を瞑って手を合わせて。とりあえず、家内安全辺りを祈っておくか。それとも学業成就か。 色々考えていると、ちゃりんちゃりんちゃりんと賽銭を投げ入れる音が三連続で鳴った。 それに続いて、ぱんぱんと手を二回叩く音。 瞑っていた目を開ければ、瞳を閉じて何か真剣に祈っている加奈美の姿が見えた。 俺はとりあえず、がらんがらんと鈴を鳴らした。 「宗太ぁ、私の分も鈴鳴らしなさいよぉ」 阿呆に言われるまま俺は連続でがらんがらんと鈴を鳴らしてしまった。 「……何お祈りしたんだ?」 とりあえず、何と無く手持無沙汰だったから、パーシに話を振ってみた。 「だぁれがあんたなんかに教えるのよぉ」 まぁ、そういう返事は想定の範囲内だ。はなからまともな返事が返ってくるとは思っていない。ただの暇つぶしだ。だから阿呆に何言われようと全く気にならねぇ。 その時、丁度がらんがらん、がらんがらんと鈴が連続で鳴った。言わずもがな、加奈美とシルフィのが終わった音だ。 「ねぇ加奈美、シルフィ。何お祈りしたのぉ?」 音が鳴り終わるやいなや、パーシは開口一番そう言った。 「私は……とりあえず家内安全よ」 ウソだな。あの間は加奈美がウソつくときの癖だ。 本当は何を神頼みしたかは知らねーけど、碌でも無い事は確かだろう。 「シルフィはぁ?」 「私は皆の健康だ」 たぶん、シルフィは本当だろう。 なんとなくだけど、そんな気がする。 「加奈美、用はすんだか?」 神社に来てやる事はもう荒方やってしまった。加奈美が何故この神社に来たがったかは俺には解らない。 確かにここは良い所だが、メールで俺を叩き起す必要は無かったんじゃないか。 「ふふ、お楽しみはこれからよ、宗太?」 と、加奈美は不敵に笑うと社務所の方に歩いて行った。 阿呆のパーシを見たら何故かしてやったりな顔されて、シルフィを見たらまだ振袖を嬉しそうに眺めてた。 そんな俺に出来る事は冷えた両手を温めながら加奈美に付いて行く事だけだ。 「すいませーん」 社務所についた加奈美は少し大きな声でそう言った。社務所にはどこの神社にもあるようにお守りやら破魔矢やらが置いてある。ただ、人だけが居なかった。 そんな事をぼんやりと考えていると、少し遠くから声がした。 「はい、唯今参ります!」 人の声にしたら少し奇妙に感じる声。なんというか、発信源が遠いような、近いような。そんな感じだ。 加奈美もパーシも俺の事を面白そうに見るだけで、何にも言おうとしないし。 「お待たせしました」 次の瞬間、かなり近い場所から声がした。 その音源を探る様に辺りを見回してみても、見る限り人はいない。 「宗太、そこよ」 加奈美の少し下向きな視線を追えば、そこには立派な巫女さんが居た。 白子袖に緋袴姿。どっからどう見ても完璧に巫女。ただ一つ、その姿形が良く見慣れた存在である以外は。 「へぇ……神姫の巫女さんか」 「はい、結と申します。この神社の巫女を任されております」 俺は思わず嘆息した。その巫女さん神姫―――結はハウリンタイプの武装神姫だ。 それが巫女装束に身を包んで神社の巫女をやっているのだ。 俺は純粋にハウリンと巫女との融和性に驚くしかなかった。 「結さん。御神籤を引きたいのだけれど」 「はい、少々お待ち下さい」 結の受け応え、そして動作はどうみても巫女そのものだ。 彼女がこの神社の巫女を任されているのは、本当の意味で任されているのだろう。 ただ、武装神姫の結が人間用の御神籤箱を持ち出した時は少し危なっかしいと思ったりした。 「どうぞ」 「ありがとう」 加奈美は御神籤箱を受け取ると、からからと振った。 「私は……3番。はい、宗太」 「おう」 加奈美に御神籤箱を渡されて分かったが、この御神籤箱はかなり軽い。たぶん、結のオーナー辺りが彼女用に作ったのだろう。 片手で軽く御神籤箱を振り、出てきた棒の番号を読み上げた。 「俺は1番だ」 御神籤箱をパーシに渡してから、結から御神籤を貰った。 「はい、こちらです」 小さく折りたたまれた御神籤をさっそく開こうとしたら。 「宗太ぁ、皆で一気に開いた方が面白いでしょぉ……私は16番ねぇ」 パーシから御神籤箱をひったくり、シルフィに渡す。シルフィもそろそろ平常心に戻っているらしく、普通に御神籤箱を受け取ってくれた。 「……私は4番だ」 これで、全員に御神籤が行き渡った事になる。 「んじゃ、早速」 俺は小さく折りたたまれた御神籤を開いた。 開いて、かなりブルーになった。 「あら、吉だったわ」 「主……小吉だ……」 「ラッキぃ、私は大吉よぉ」 お前らは良いよなぁ……。 「宗太のはぁ……と……凶?」 「あら」 パーシの言うように、俺の御神籤にはでっかく凶の字が書かれていた。 御神籤で一年の全てが決まるとは言わないが、一年の初めにこんなんだとどうしてもテンションがブルーになる。 「御神籤というものは運勢よりも、書かれている内容をしっかりと心に留めて、よりよい運勢になっていくように努力していいくものなのですよ」 結が口を開いた。 それは俺を慰めているのとは違う、励ましているのとも違う、何とも不思議な声音だった。 「内容、ねぇ……」 禍々しい凶の字に向けていた意識を、下の方に向けて見た。 悦事:なし 住居:移らぬ方よし 旅行:盗難に遭うから止めよ 儲事:先得するも後大損す 待人:来らず 失物:でがたし 試験:落ちてもくよくよするな 病気:死に至る病である 事業:友人の裏切りに注意 産児:大きな苦しみを伴う 「……宗太ぁ、良い事あるわよぉ」 「宗太殿……その……」 気を遣うな、武装神姫。 あれから俺はお守りを買い漁り、神社を後にした。 俺の心は清々しい青空のようにブルーだった。 「馬鹿宗太ぁ、まだ引き摺ってんのぉ?」 「パーシ、そっとしておいた方が良いのではないか……?」 シルフィは自分も小吉だったせいか、俺に友好的だ。だけど、その心遣いもちょっとキツイ。 「……加奈美、ここは何だ」 「ALChemistよ」 俺はこんな気分を払拭する為にも早く帰って寝たかった。 それなのに加奈美は俺を引き摺り回し、秋葉原の中心部に程近い無線会館とやらの地下二階に連れてきやがった。 看板やらを見る限り、一応武装神姫関係のショップのようだが。 「……俺は帰る」 「なんでよぉ、馬鹿宗太ぁ」 俺はこのショップからある気配を感じていた。 いや、正しくはこのショップと加奈美とシルフィとパーシからだ。 それは男にとって理解出来ない気配であり、出来れば帰りたくなる気配だ。 「い・い・か・ら、入りましょ?」 いつの間にか背後に回っていた加奈美に背中を押され、俺はALChemistの店内へと足を踏み入れてしまった。 その先は、一見喫茶店と見間違うような空間だった。 「あ、いらっしゃいませですの~」 俺の真正面、棚に並ぶ商品を整理していたのだろうか店員らしき人物が立っていた。 俺は思わずその姿に見とれていた。 蜂蜜色、そう形容するしかない三つ編みにされた綺麗で長い髪の毛。 その瞳は吸い込まれるような深い蒼色。 アクセサリーを身に付け、エプロンを身につけた彼女はとても俺と同じ人間とは思えないほどに美しかった。 それでいて彼女は絶世の美女、と言うよりも美少女と言った方がしっくりくる。 何分でも、何時間でも見惚れていたくなるような、そんな人だ。 「馬鹿宗太ぁ、なぁに鼻の下伸ばしてんのよぉ」 今日初めて秋葉原に来て良かったと思っていた至福の時をブチ壊したのは俺の耳を思いっきり引っ張った阿呆のパーシだった。 「? ゆっくり見て行ってくださいですの」 そう微笑みかけられて、俺は思わず目を逸らしてしまった。俺は餓鬼か。 「ふん。加奈美、こぉんな馬鹿ほっときましょぉ」 「そうね、これからは女の子の時間だものね」 「そぉ言う事だから宗太ぁ、お財布よろしくねぇ」 「……おい、どういうこった」 「だからぁ、私たへのお年玉よぉ」 「心配しないで、宗太。ちゃんと宗太が帰れる程度には残しておいて上げるから」 「あ、主よ。それは幾らなんでも……」 「心配する事無いわぁ、シルフィ。あの馬鹿は年末年始で相当稼いでるから10万20万は全然平気よぉ」 「俺の意見は無視か」 「いや、だがしかし……」 「大丈夫よシルフィ。宗太は優しいからきっと買ってくれるわ」 加奈美にそんな顔で見られると、断るわけにはいかねぇよ。 だけど、ただやられるだけじゃ腑に落ちない。 「……良いけどよ、30分以内に」 「馬鹿も正月は気前が良いわねぇ!」 パーシは俺の背中を蹴って加奈美の肩に飛び付いた。 俺が言い終わるよりも早く、3人は買い物を始めやがった。 もうこうなったら俺にはどうしようもない。30分時間が浪費されるのを待つだけだ。 「あら、これ可愛いわね」 「いいじゃなぁい、シルフィに似合いそうよぉ」 「い、いや。私にはとても……」 「そんなことないですの。きっとお似合いになるのですの♪」 「て、店員さん!?」 「でも貴女にだったらこっちも似合うと思いますの」 「本当、こっちの方が似合うわね」 「さっすがぁ、店員さんねぇ」 ……女は怖い。 怖い、っていうか凄い。 気持はわからないでもないけど、俺は買い物にここまで夢中になれない。 30分。たぶんあいつらにとっては短すぎるんだろうなぁ。 まぁ俺は店員さんを眺めているだけで良いんだけど。 「何か探しものか、客人よ」 美少女店員さんを眺めてたら、声がかかった。 雰囲気的びは店員さんだが、周囲を見渡しても小さな女の子しかいなかった。 「誰が小さな女の子かッ!」 黒髪を肩辺りで揃えた、小柄で非常に可愛らしい女の子は、その可愛らしさとは裏腹な言動と鋭い蹴りを俺に浴びせやがった。 「っ―――痛ぇ!」 俺の脛を正確に狙い澄まして放たれた蹴りは、滅茶苦茶痛い。 うずくまって脛を押さえていると、彼女が再び口を開いた。 「人の妹をいかがわしい目で見るかと思えば言う事はそれかッ!」 妹? 誰が? ここにいるのは俺と加奈美とシルフィとパーシと店員さんとこの幼女だけなのに? 「誰が幼女か、このたわけッ!」 うずくまっている俺に対し振るわれる右足。 顔面に当たり寸前に腕でガードしたけど痛い痛い。 この子、なんか格闘技でも習ってんのか? 「……少しは反省したか?」 軽く腕組みしながら俺を睨みつけてくるよう……じゃない、この子。 てか俺思考読まれてね? とりあえずうずくまったまんまだとヤバいから立ち上がる。 「OK、OK。お互い落ち着こう……」 両手を挙げてこちらに敵意と悪意が無い事をアピール。 だけど、彼女は鋭い目つきで俺を睨んだまんまだ。 大人しくしてれば人形みたいに可愛らしいんだがなぁ。 「ふん……最初に言っておく、私がこのALChemistの店長、槇野 晶だ」 店長? こんなちっさくて可愛らしい女の子が? 「っと待て、待って下さい、蹴らないで下さい……じゃあ、妹って言うのは?」 「無論、あそこに居る葵の事だ」 「……葵さん、ねぇ」 あの店員さん、葵さんっていうのか。 良い名前だなぁ……とか思ってたらまた危うく蹴りを入れられそうになった。 「うぉっ、あぶね!」 「貴様……また良からぬ事を考えておったな?」 やべぇ、この子。じゃねぇや晶さんは読心術でも会得してんのかよ。 迂闊な事考えられねぇじゃねぇか。 ―――そんなこんなで1時間後、俺は無事にレジで代金を支払っていた。 「毎度ありがとうございますの♪」 レシートを受け取ればそこには目を覆いたくなるような惨劇が。 「……帰るぞ」 「えぇ、帰って早速ファッションショーね。宗太のお家で」 「それが良いわぁ、加奈美。この馬鹿の部屋、今は大掃除直後だから珍しくキレイなのよぉ」 「二人とも、そろそろ宗太殿が怒られるぞ……」 何故か俺が荷物を持ちながら、店を後にした。 「またどうぞですの~」 最後に一度、葵さんの姿を目に焼きつけようと思ったけど、晶さんに蹴られそうだったから諦めたのは俺の心の中に締まっておこう。 トップへ 進む -
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/1736.html
威牙参謀ロンギヌス R 闇文明 (7) クリーチャー:シノビ/ダークロード 4000 ■バトルゾーンにある他の自分のシノビはすべて「ブロッカー」を得る。 ■バトルゾーンにある自分の「ブロッカー」付きクリーチャーはすべて「スレイヤー」を得る。 作者:赤烏 フレーバーテキスト MG-03 「DISORDER」威牙忍法、玉砕の毒!! ――威牙参謀ロンギヌス 収録 MG-03 「DISORDER」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2227.html
ウサギのナミダ・番外編 少女と神姫と初恋と その2 ◆ 美緒は不安で沈んだ気持ちのまま、待ち合わせのM駅に降りたった。 彼と最寄り駅で待ち合わせ。 彼の家に初めてのお呼ばれ。……理由が何であっても。 心の準備が整う間もなく、放課後はやってきて、あわただしく下校して、家で大急ぎで私服に着替え、最速で身支度を整えて、パティと神姫の装備とメンテナンス用具が入っているカバンをひっつかみ、そのまま自宅を飛び出した。 肩まで掛かる髪を撫でつけながら、思う。 もっと気の利いたおしゃれができるように、なっていればよかった。 梨々香の言うことをもっと聞いていれば、こんなときに困ることもなかっただろうか。 美緒は正直に言って、おしゃれが苦手だった。 きれいな容姿や可愛い格好には、人並みに興味はある。 だが、ファッション誌に載っているような服やアクセサリーが自分に似合うとは、どうしても思えない。 その原因は、自分の身体にあると、美緒は思っている。 やはり、少し太っているから、あんなモデルのように細身の人が似合うような服は、わたしは着られないのだ。 そう思いこんでいる。 梨々香は「そんなことないよ!」と力説するが、それは親友に対する気遣い、あるいはお世辞というものだろう。 そんな思いこみの結果、美緒は何とも無難で地味な服しか持っていないのだった。 こんなおしゃれの欠片もない、地味な女の子を、安藤はどう思うだろうか。 それが不安で仕方がない美緒だった。 改札を出て、左手の出口に向かう。 「おーい、八重樫!」 安藤はもうそこにいた。手を振っている。もう逃げられない。 美緒はもう、不安でどうにも爆発しそうだった。 ◆ 「それじゃ、行くか。今日は頼むな」 「うん……」 安藤は笑っている。 美緒の私服姿を気にもとめていないように、いつもどおりに。 美緒はほっとするのと同時、なんだか不満だった。 安藤ももちろん私服姿である。シャツにジーパン、スニーカーというシンプルな格好だが、異様にかっこいい。 彼の背を見ながらついていくだけでドキドキが止まらない。 なのに、彼は、美緒の姿を見てもいたって普通だ。 もちろん、自分に魅力がないのは分かっているけれど……。 不公平だ、と美緒は思う。 わたしばっかりドキドキしたり不安になったりで、彼はちっとも普段の様子を崩そうともしない。 その原因が、自分のあか抜けなさにあることは百も承知なのだけれど。 ……もし、自分がもっときれいでおしゃれな女の子だったら、彼と一緒に歩いても、釣り合いが取れるだろうか。彼も少しくらいドキドキするのだろうか。 美緒は歩きながら、そんなことを悶々と考えていた。 駅から一〇分ほど歩いた住宅街の中に、安藤の家はあった。 安藤の招きに応じ、門構えをくぐって玄関に入る。 「ただいまー」 「お……おじゃまします……」 美緒が挨拶を言い終えるより早く、 「お、おかえり」 ハスキーな女性の声が聞こえた。 玄関から奥へと続く廊下に、長身の派手な女性が立っていた。 髪はカールをかけたロングヘア、軽く化粧をしているだけのようなのに、目鼻立ちがとても派手である。 細身の長身はプロポーション抜群。肩をむき出しにしたスパンコールをちりばめたトップスが、異様に似合っている上に、目のやり場に困るほどセクシーだった。 「姉貴……いたのかよ」 「いちゃ悪いのかい、弟」 (お姉さん!?) 不機嫌そうな姉弟のやりとりの脇で、美緒は驚愕した。 安藤に姉がいるのは知らなかったし、たとえ知っていたとしても、予想とは全然違っているように思う。 あのさわやか系で通っている安藤の姉が、ギャル系ファッション誌のトップモデルみたいな女性だと誰が思うだろうか。 安藤姉は二人をじろりと睨む。 「姉のいぬ間に女を連れ込もうってか……まったく、浅はかだねぇ」 「姉貴っ! オレの客の前で失礼なこと言うな! 八重樫には、オレから頼んできてもらったんだ」 「はぁん? オマエに女を連れ込む度胸があるとは思っちゃいないが、どういう用件だい」 怒り出した安藤に対し、姉の方はニヤニヤと笑いながら余裕の表情である。 美緒は誤解を解こうと口を挟んだ。 「あ、あの……安藤くんに、神姫のことで教えてほしいことがあるって、相談されて、それで……」 「神姫ィ?」 呆れたような声で言った安藤姉は、前屈みになって、美緒の前に顔を突き出した。 近すぎる派手な美人顔に、思わず後ずさる。 ふーむ、と五秒ほど顔を値踏みするように眺められた。 そして、 「弟、お茶用意しな。彼女はアタシがアンタの部屋に案内しとく」 「なんでオレが……」 「文句言うな! いいからさっさとやる!」 安藤は頭を掻きながら、不満顔のまま玄関を上がった。 「八重樫、とりあえず上がって……姉貴についてってくれ」 美緒にそう言うと、廊下の奥のキッチンに足を向けた。 どうも姉の命令には逆らえないらしい。 美緒はもう一度、おじゃまします、と言って靴を脱いだ。 安藤宅に上がり、改めて安藤姉を見る。 不敵に笑う彼女の存在感に圧倒される。 初対面のはずなのだが、なぜか美緒には、その不敵な笑顔に見覚えがあった。 弟の背がキッチンに消えると、不意に安藤姉の雰囲気が柔らかくなった。 「そんじゃ、ついてきて」 「あ、はい」 姉の先導で、右手にあった階段を上る。 意外なことに、安藤姉の方から美緒に話しかけてきた。 「ヤエガシちゃんも神姫やるんだ?」 「はい……あんまり強くないですけど」 「ああ、バトロンもやってんのね。アタシも少しはやるけど」 「え? お姉さんも……神姫のオーナーなんですか?」 「そうだよ。……ヴィオ、挨拶して」 そう言うと、長い縮れ髪の間から、薄紫のパールカラーのバッフェバニー・タイプが顔を出した。 メイクされた顔立ちは妖艶で、その雰囲気もどこかオーナーに似ている。 「ヴィオレットです。よろしく、ヤエガシさん」 「よろしく……って」 その神姫の名を聞いて、ひらめくものがある。 そう、バッフェバニーのヴィオレットと言えば…… 「もしかして……お姉さんは、Tomomiですか!?」 「あれ、知ってるんだ。そりゃ光栄」 驚愕している美緒に、安藤姉はこともなげに肯定した。 知っているどころではない。 女性の神姫オーナーで、Tomomiの名を知らぬ者はないだろう。 それどころか、美緒と同じ年頃の女の子なら、大半は知っているはずだ。 Tomomiは女性たちの憧れ、カリスマモデルである。 女性向けのファッション誌での活躍はもちろんであるが、彼女には他のモデルにない特徴があった。 神姫を連れていることである。 彼女の神姫・ヴィオレットもまたモデルである。 時にヴィオレットは、Tomomiを飾るワンポイントであり、時にTomomiとお揃いの服を着こなす。 その様子が、新しもの好きの少女たちに受けた。 Tomomiの影響で、おしゃれのパートナーとして神姫のオーナーになった女の子は、決して少なくないだろう。 そんなTomomiとヴィオレットを、神姫業界の方でも放って置くはずがない。 いまや神姫専門誌やら神姫の情報サイトやらでもひっぱりだこだ。 Tomomiとヴィオレットは、非武装派の神姫オーナーたちのカリスマにもなっている。 そんなTomomiが安藤のお姉さんだったなんて……美緒にしてみれば、思いも寄らぬ展開に驚愕するばかりだった。 ふと、美緒は疑問に思う。 お姉さんが神姫オーナーならば、神姫のことを少なくともそれなりに知っているはずではないか? 「あの……Tomomiさんは、神姫に詳しいですよね?」 「うん? まあ初心者に毛が生えた程度のもんだけど」 「だったら、安藤くんは、神姫のことをお姉さんに聞けばいいのでは……?」 「ヤツはアタシのこと毛嫌いしてっからさぁ。 ……あ、ここね」 Tomomiは無造作に、その部屋の扉を開けた。 美緒の目に映るのは、きれいに片づいた、あまり飾り気のない部屋だった。 あまり広くない部屋に、ベッド、机、キャビネット、本棚が機能的に配置されている。 ポスターなどの装飾は見られない。 そんな中、机の上に置かれた武装神姫のパッケージが異彩を放って見えた。 「それに、アタシは絶対教えないね。男だったら自分で神姫の立ち上げくらいやれっての」 美緒を部屋に入れると、安藤の姉はそう言ってからからと笑う。 そしてまた美緒に向き直り、 「まあ、智哉はそんな感じで、気が小さくて、全然頼りないヤツなんだけどさ。よろしく頼むよ」 そう言って派手なウィンクを美緒に寄越した。 美緒は目を白黒させながら、それでも考えている。 頼りないって……安藤くんが? 美緒にはとてもそうは思えなかったが、とりあえず、こくりと頷くしかなかった。 「それと、もし智哉に襲われそうになったら、大声で助けを呼びな。アタシがヤツをぶっちめてやっから」 そう言って不敵な笑みを浮かべた。 その表情が、彼女の派手な顔立ちに異様なまでに似合っていた。 美緒が驚くばかりで固まっていると、 「こら姉貴! 八重樫に何吹き込んでるんだ!」 安藤がお盆を抱えたまま、横合いから姉をどついた。 「神姫オーナー同士、友好を深めてたんだよ。オーナーじゃないオマエには関係ないだろ」 「つか、関係ないのは姉貴だろ! とっとと出てけ! それに、もうすぐオレもオーナーになるんだからな」 「へいへい」 安藤姉は、艶やかな笑顔で美緒に手を振ると、部屋から立ち去った。 安藤は深い深いため息をつきながら、部屋の扉を閉める。 「……姉貴が帰ってきてるとは不覚だった……」 がっくりとうなだれつつ、部屋の真ん中に置かれた小さなテーブルに、お盆を置く。 お盆の上には、コーヒーカップが二つ載っていた。 どうぞ、と差し出されたカップを素直に受け取る。 湯気の向こうの安藤は、まだうなだれていた。 そんなに姉が在宅だったことがショックなのだろうか。 「で、でも、お姉さんが、あのTomomiだなんて、全然知らなかった」 「学校じゃむしろ秘密にしてるぐらいなんだよ……あんなのが姉貴って、ありえないだろ」 「そ、そうかな……」 美緒も年頃の女の子なわけで、あのカリスマモデルが姉だなんてメリット以外には思いつかない。 安藤もようやく落ち着いたのか、深いため息を一つ吐くと、顔を上げて微笑んだ。 「まあ、あんなヤツのことはどうでもいいから……神姫のセットアップ、はじめようか」 美緒はその微笑にドキリ、と胸を高鳴らし、小さく頷いた。 ◆ 「……それで、ここに小さなチップを三つ、セットすればいいんだな?」 「そうそう。三つのチップの組み合わせで、その神姫の得意なこととか性格が決まるから、チップ選びは慎重にね」 アルトレーネのパッケージを開けた頃から、美緒の緊張も薄らいできていた。 安藤は素直で真面目な生徒だった。美緒の指示をよく聞き、滞りなく作業を進めていく。 「でも、気に入らなかったら、チップの配置をやり直せばいいんじゃないか?」 「うん……そうではあるんだけど」 美緒は眉根を寄せて表情を曇らせる。 「わたしはあんまり好きじゃない……チップの配置を変えると、その前に設定された『心』も消えてしまうの。人間の都合で、何度も何度も神姫の心を消してしまうのは、かわいそう」 「そっか……俺たちだって、誰かの都合で無理矢理性格変えられたりしたら、イヤだもんな」 「うん。だから、はじめに配置したCSCの設定を大事にしたいの」 「そうだな。オレもそうするよ」 安藤は三つのチップを慎重に選び出す。 「八重樫はやさしいな」 「えっ……!?」 視線を合わせずに呟く言葉は、まさに不意打ちだった。 やっと緊張がほどけてきたのに、また心臓が爆発しそうになる。 「そんなこと、ないよ……」 美緒が呟くいつもの言葉は少し震えている。 そう、神姫の心を大切にしたいなんて思うことは、普通、普通だ。 美緒はそう自分に言い聞かせながら、ドキドキが収まらない胸を手で押さえた。 (やだもう、どうしてそんなに、ずるいことばっかり言うのーーーーっつ!?) そのさわやかな顔立ちさえ、美緒には憎らしく思えてくる。 しかし、チップをCSCに慎重にはめ込むときに見せる、真剣な表情に、どうしても見とれてしまうのだった。 「よし、できた」 そんな複雑な乙女心を知るはずもなく、安藤は美緒の方に笑顔を向けた。 美緒は彼の顔をまともに見られず、やっぱりうつむいてしまう。 「そ、そしたら……クレイドルの上に載せて、PCに出てくるメッセージに従って進めればいいから」 「わかった」 安藤が神姫の胸部パーツを閉じ、ボディをクレイドルの上に載せる。 すると、PCが神姫との接続を認識、神姫管理用ソフトを自動的に立ち上げ、初期設定のセットアップに移行する。 いくつかのメッセージに対し、『はい』の解答を行う。 そして、 「武装神姫・アルトレーネ 初期登録モードで起動します」 神姫の口から出た言葉に、安藤は少し動揺した。 その安藤の目の前で、神姫はぱちりと目を見開く。 大きな瞳に、安藤の顔が映っている。 「ユーザーの登録と認証を行います。ユーザーの名前を音声で入力してください」 安藤が振り向き、美緒に目配せしてきた。 美緒は大丈夫、と小さく頷いた。 「あ……安藤智哉」 安藤は少し緊張している。 誰でも初めての神姫の起動の時は緊張するものだ。 大きな期待とひとつまみの不安。 美緒も、パティを起動したときの緊張を思い出す。 「あんどうともや、様で登録しました。安藤様を何とお呼びすればよろしいですか? 音声で入力してください」 「……マスター」 このあたりの入力は、どの神姫でもそうかわらない。 入力項目について、あらかじめ決めておくように、美緒から言い含められていた。 「最後に、神姫の名前を音声で入力してください」 「オルフェ」 抑揚のない神姫の問いに、安藤は即答する。 神姫は黙り込み、空中を見つめているように見えた。 それも一瞬のこと。 「登録完了しました。 オルフェ、通常モードで再起動します」 事務的な口調のメッセージが流れた後、神姫は一度目を閉じ、全身から力を抜いた。 一瞬の後、再び顔を上げ、ぱちりと瞳を見開く。 そこに宿るのは、感情の色。先ほどの事務的で無機質な視線とは明らかに違って見える。 神姫は、安藤を見上げた。 視線が交わる。 安藤は少し驚いて、肩を震わせた。 そんな安藤に、彼の神姫はにっこりと笑いかける。 「はじめまして、マスター。今日からあなたの神姫になりました、オルフェです。これからよろしくお願いします!」 元気のいい、さわやかな声が響いた。 にっこりと笑うオルフェ。 「ああ、よろしく……よろしくな、オルフェ」 「はい!」 少し戸惑いつつも挨拶した安藤に、オルフェは明るく応えた。 美緒はほっとする。オルフェは明るく元気な性格のようだ。きっと安藤とうまくやれるだろう。 CSCの再設定を否定しておきながら、神姫の性格が良くなかったらどうしよう、と密かに心配していたのだった。 「……パティ」 「はい」 持ってきていたバッグから、美緒の神姫が顔を出した。 美緒はパティを手に取り、机の上に立たせる。 安藤は彼女をじっと見つめた。 「へえ、この子が八重樫の神姫かあ」 「あの、マスター。この方は……?」 オルフェにしてみれば、見るもの出会うものすべてが初めてだ。 彼女は美緒とパティを見比べながら、安藤に問う。 安藤はほほえみながらオルフェに説明した。 「彼女は八重樫美緒さん。オレのクラスメイトで……神姫のことをいろいろ教えてもらっている、先生だ」 「……よろしくね、オルフェ」 安藤にフルネームを(特に下の名前を!)呼ばれるのは、なんだかとても気恥ずかしい気がした。 美緒の挨拶に、オルフェは満面の笑みで応えた。 「それから、この子はわたしの神姫で、パトリシア」 「よろしくお願いします、オルフェさん」 礼儀正しくお辞儀をしたパトリシアに、オルフェも頭を下げた。 「こちらこそ。わたしは起動したばかりなので、いろいろ教えてくれると嬉しいです。パトリシアさん」 「もちろんです。……それから、わたしのことはパティと呼んでください」 「はい、パティさん」 二人の神姫はすぐに打ち解けたようだった。 オルフェの相手をパティに任せ、美緒は安藤に講義を続けた。 神姫の扱い方や、メンテナンスソフトの使い方、装備の使用方法や役に立つ情報サイトまで。 教えているうちに二人とも夢中になってしまい、気がつくととっぷりと日が暮れてしまっていた。 ◆ 「今日はありがとな。助かった」 「ううん。気にしないで」 駅での別れ際。美緒は微笑むことができた。ようやく安藤と二人で話すことにも慣れ、楽しいとさえ感じられるようになっていた。 安藤は、頭を掻きながら、ちょっと照れたような表情で言った。 「なあ……八重樫の……その……ケータイの番号とメアド、交換してくれないか」 「……え?」 「またいろいろ相談に乗ってほしいんだ。……神姫に詳しい姉貴があんなだろ? 周りに詳しいヤツもいなくてさ……だめかな?」 それは願ってもない話である。 安藤智哉の携帯番号とメールアドレスなんて、クラスメイト女子が一番ほしがっている個人情報だ。 それを彼の方から交換して欲しいと言ってきている。 美緒はすでに夢心地ですらあった。 夢遊病者のような手つきで、安藤に携帯端末を差し出す。 意識はふわふわと宙を漂っており、ことの成り行きを全く理解していなかった。 数分後、二つの携帯端末を操作し終えた安藤は、片方を美緒に差し出した。 美緒はまた夢遊病者の手つきで端末を受け取る。 安藤ははにかむように笑った。 美緒もつられて笑ったが、なんだか不自然に不気味な笑いになっていたような気がする。 安藤はそれを気にもしない。 「今度は、八重樫たちが行ってるゲーセンに連れてってくれないか?」 「え、ゲーセン?」 「そう。バトルロンド……オレもやってみようと思うんだ」 屈託なく言う安藤を美緒は見つめてしまう。 もちろん、美緒に断れるはずもないし、断る理由もない。 「うん。わたしでよければ、案内するわ」 「やった」 にっこりと笑うと、彼は身を翻した。 「それじゃあ、八重樫。また明日な!」 「うん、また明日」 彼の背に向かって、美緒は小さく手を振った。 美緒の胸はいまだドキドキが止まらない。 ◆ 夢のような怒濤の一日が過ぎてゆく。 美緒は自室のベッドに寝ころび、天井を見つめながら、今日あったことを振り返る。 安藤智哉は憧れだった。 あんな人が彼氏だったら、きっと素敵だろう、そう思って、遠くから見ていただけだった。 彼の素敵なところを見つけては思いを募らせても、決して手の届かない人だと思っていた。 それが今日一日で一変した。 いま美緒が手にしている携帯端末のアドレス帳、その一番最初に「安藤智哉」の名前が表示されている。 美緒はため息をつく。 これはなんという夢なのだろうか。 このまま安藤と仲良くなれば、親しい友達になれるだろうか。 ひょっとして恋人になんて、なれる可能性もあるだろうか。 軽く頭をふり、そんな妄想を打ち消す。 でも、せめて、今のわたしと陸戦トリオの遠野さんくらいには近い関係になることを望んでも、罰は当たらないと思う。 そんなことを考えていると、 「安藤さんは……美緒のことが好きなのではないですか?」 彼女の神姫・パティが大砲を放った。 美緒はその場で転げ回る。 がば、と上げた美緒の顔は、これ以上ないほど真っ赤だった。 「んなっ……何言っちゃってんの、パティ!?」 「美緒と一緒にいるときの安藤さん、とても楽しそうでしたし……憎からず思っているのではないかと」 「そんなこと……安藤くんがわたしを好きだなんて、天地がひっくり返ってもあり得ないわ」 そう、あり得ない。 その可能性を、賢い美緒が考えなかったと言えば、嘘になる。 だが、美緒はそれを自ら強く否定した。 彼と自分とでは、何もかも違いすぎるのだ。釣り合いが取れないし、なによりそんなことを考えること自体が厚かましい。 だが、パティは首を傾げる。 どうして自分のマスターは、こう自分を過小評価するのか、と。 神姫である彼女の贔屓目を差し引いても、美緒は美人であると思う。 もっと自信を持てばいいのに。 それに、気のない女の子をわざわざ自宅に呼んでまで、神姫の相談をするだろうか。 別れ際に連絡先の交換なんて、気になる相手でなければしないのではないか? パティは冷静に、そう分析していた。 マスターと神姫の思いは平行線をたどりつつ、夜は更けていった。 続く> Topに戻る>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/300.html
凪さん家の弁慶ちゃん 「まずいわね…」 ここは私立黒葉学園、高等部校舎の三階、階段踊り場。 「…何が…?」 壁にもたれかかっている男が聞き返す。 「まずいじゃないの」 踊り場の窓から外を見ながら答える女。 「だから何が…」 再び聞き返す男。その肩には小さな少女が佇んでいる。 「何がって決まっているでしょ?」 若干焦っているような声色で答える女。その肩にも小さな少女。 「…わかりやすく言え…」 呆れたように訊く男。 「まずいわ…即戦力が必要よ…」 腕を組みながら考え込む女。 「なんの…?」 明後日の方向を見つつ訊く男。 「はぁ~。あのねぇ?それはもちろん…」 女はやれやれといった表情で言い放つ… 「この私立黒葉学園神姫部のよ!!」 第一話【求む!君の力!】 静まり返る踊り場。 「…まぁ、まだ「部」じゃないけどな…」 「う、うるさいわね!」 「むしろ同好会なのかすら怪しい」 「うるさいってば…!」 「まぁまぁマスター」 と、今まで黙っていた小さな少女。女の肩に乗っていた一人が口を開いた。 「何よアーサーまで~」 「いえ、反論しているわけではないですよ?」 「まぁ、それはわかってるわよ…」 「…同好会の申請をしてから一ヶ月以内に五人集まらなければ解散…か…」 男が呟く。 「そうよ。で今四人揃っているわ!」 「でも必要人数は五人…期限は明日まで」 今まで黙っていた男の肩に乗っていた小さな少女がぼそりと言う。 「もう誰でも良いから数合わせに入れたら良い…」 「それじゃ駄目よ!欲しいのは即戦力よ!クラスはセカンド!もしくはそれに準ずるポイント獲得者よ!」 「高校でセカンドなんて中々いないだろうに…」 「そうよ!だからサードの上の上でも良いって言ってるじゃない!」 「ほとんど同じだろ…」 「うるさいわね~今集まったメンバーを見なさいよ! 四人中私とあんたとあいつがセカンド、あいつの妹がサードの上位! ここまでこだわって集めたんだから、いま諦めたら後悔後の祭りじゃない!!」 「だから人が集まらないんだろ?」 「ぐ…」 「…とりあえず…それはいいから神姫センターに行ってポイント稼ぎでもしよう…」 「と、とりあえずとは何よ!」 「それに…」 「…?何よ」 「今からなら学校帰りの奴らが参戦しているかもしれないだろ…」 「…あ、なるほど…よ~し!絶対スカウトしてやる!!」 「はぁ…」 男はため息をついた。どうしたものやら…と。 「いけ!弁慶!!」 「…うん」 広大なバトルフィールド。 荒野を駆ける神姫が一体。 対するは地上を滑るように飛行する神姫。 弁慶と呼ばれた神姫は大地を蹴り、一気に跳躍する。 その右手には巨大な塊。それは【セブン】と呼ばれていた。 【セブン】とはその名の如く、七つの装備が合わさった弁慶が使用するカスタム武装である。 この【セブン】はAM社のパイルバンカーをベースに様々な武装で構成されている。 その装備は一番から 1.パイルバンカー 2.キャノン砲 3.ガトリング砲 4.2連装ビームバスター 5.ミサイルランチャー 6.手榴弾ポッド 7.光の翼 で構成され、状況に合わせて武装を選択、もしくは組み合わせることによって数々の戦局に対応可能にした万能装備である。 しかしその装備重量は通常の武装神姫用装備と比べ、はるかに重く、普通に使用するだけでも多大な苦労を有する。 だが、そんな武装をぱっと見軽々と扱っていられるのは七番目の武装【光の翼】という補助推進システムのお陰である。 逆にこれが機能しなかった場合は単なるカウンターウエイトにしかならないであろう。 地上を駆ける弁慶も、この【光の翼】をたくみに使用して【セブン】を制御している。 これの使い方を理解していない普通の神姫にとっては【光の翼】を使用してもこの巨大な代物を制御するのでやっとで、満足に扱う事はできないだろう。 この【セブン】を満足に扱えるのはマスターの凪千空と共に設計した凪千空の武装神姫、犬型ハウリンがベースの弁慶のみ。 そういう意味では単純に使うだけ、持つだけならなら誰でも出来るこの【セブン】も事実上は弁慶専用の装備と言えるだろう。 そんな弁慶は今日、後一勝でセカンド昇格をかけた試合に赴いていた。 「飛んで!弁慶!」 「…うん」 相手の大型ビームをジャンプで回避、セブンに装備された光の翼を使用して空に浮いた状態から横へ移動。 さっきまでいた場所はビームによって焼かれていた。 「今日は絶対勝つんだから!」 「…うん…!」 「三番で牽制、五番で包囲、七番使用で接近して一番!」 「…わかった…!」 弁慶は相手に対し三番のガトリングを乱射。命中が目的ではないので標準は適当。 「…いけ…」 発射されるミサイル群。しかし相手の移動速度は凄まじい。 「速いなぁ…」 「ミサイル追いつかない…どうする…?」 「ん…よぅし、ミサイルに気をとられているうちに七番で最大加速しよう!そして一番!」 「…言うと思った」 「えへ」 「…ふふ」 やっぱり弁慶は凄いなぁ。言ってる途中から言おうとした行動を実行してる。 「…突撃…!」 広がる翼、その瞬間弁慶の姿が霞んで消える。 狙うは相手の神姫。マオチャオに大型のブースターを多数装備して機動力を向上させているみたい。 「…はぁぁぁ…!」 弁慶が一番、パイルバンカーを突き出す体制に移行する。 「いっけぇぇぇぇぇぇ!!」 相手の斜め後方から一気に突貫する弁慶。でも 「あまいの!」 「…!」 相手マオチャオが急激に方向転換。 ぐるりと一回りしたのち、背部ブースターがその回転によって質量攻撃となり、偶然なのか狙ってなのか…接近しすぎた弁慶に打ち付けられる。 「…くぅ…!」 ドガァァァァァン!! セブンで何とか防御するもはるか遠くへと吹っ飛ばされる弁慶。 そのまま盛り上がった岩の壁に激突する。 「大丈夫!?」 僕は思わず叫ぶ。 「…痛い…でも平気」 岩の瓦礫の中から立ち上がる弁慶。 「注意して!」 次が来るかも!! 「…もうしてるよ」 光の翼を再び展開させて飛び上がる弁慶。 「…どこ…?」 「いない…?」 上空から索敵する。もちろん的にならないように小刻みに軌道を変えて。 「ここだよ!」 「…!」 いきなり下から声。 「弁慶!」 「…わ…!」 下方からのクローアッパーが弁慶を襲う。 弁慶はそれを何とか回避、でも 「ぐぅ…!?」 あるはずのない背中からの衝撃。その衝撃で地面に落下、そのまま激突する。 「な、なに…?」 よろりと立ち上がる弁慶。 「弁慶!右!いや左…え、えぇぇぇぇ!?」 「千空?なに??…え…何だこれ…」 僕達は驚くしかなかった。だって… 「ねぇ、なんかマオチャオがいっぱいいるように見えるんだけど…」 「うん…そう見える…」 弁慶の周囲にはブースターを排除した相手マオチャオがいた。 いっぱい…。 「「??????」」 「いくの!」 と相手マオチャオがう動きを見せる。時には一人、時には二人、三人四人と増えたり減ったり。弁慶の周囲をめまぐるしく動いている。 「え…。うあ…!」 正面からの爪が弁慶にヒットする。次は右、後ろ、左と思わせてまた前…四方八方からの攻撃を受ける弁慶。この状況じゃセブンは盾にしかならない。 「ぐ、あ、わにゃ、くぅ…」 「え、~と…!?」 焦る僕。ええと、こんなの初めてなんだけど~!! 「落ち着け千空…まだ大丈夫…」 「…弁慶…。良ぉし!!七番最大!あれ使っちゃうよ!!」 「…わかった…!」 光の翼を限界起動させる。紅く輝く翼が弁慶を包む。 「にゃ!?」 一瞬ひるむマオチャオ。 「今だ!弁慶ぇ!!」 「…うん…!!」 一気に飛び上がる弁慶。その高度はステージの上昇限界まで達している。 そして今度は一気に急降下。内臓火器を一斉発射して周囲を爆撃。 ガトリングが鋼鉄の雨となり、ミサイルの渦が嵐を呼ぶ。その雲の合間から煌くビームランチャーの光と流星の如く降り注ぐキャノン砲の追撃。おまけに手榴弾ポッドの隕石がマオチャオがいた周囲に降り注ぐ。 これらは当たらなくても良い。当てるのは一つだけで良い! 「わ、わわわぁぁぁ~!!」 いきなりの災厄に驚くマオチャオ。 響く爆音。その時、何の影響かはわからないけれどたくさんいたマオチャオが消えて、一人になった。 「…ラッキー!見えたよ…!」 「…そこ!!」 「え、うそぉ!?」 「いっけぇぇぇぇぇぇ!!」 後は突撃あるのみ!持ち方を変えてパイルバンカーを準備! 僕と弁慶の二人の声が合わさってその名を叫ぶ。 「「七つの混沌(セブン・オブ・カオス)!!」」 ドッゴォォォォォォォン!! パイルバンカーの射突音がステージ内に響く。 「やった…??」 バチバチ… 「……く…」 弁慶の苦い声。 「浅い…の!」 とたんマオチャオの声が響き閃光が走る。それと共に辺りを覆っていた硝煙が吹き飛んだ。 「ねここぉぉ!フィンガー!!!」 「…ぐ、あぁぁ…」 弁慶の苦しそうな声がインカムに響く。 「弁慶!」 弁慶を包む凄まじいスパーク。その出所であるクローは弁慶の腹部に突き刺さり、その体を貫いていた。 「すぱぁく、えんどぉぉぉぉぉぉ!!!」 「くぅ…!!」 一気に閃光が強くなり弁慶が黄色い光に包まれる。 「弁慶!!」 光がやむ。その体から爪が引き抜かれ、ドサリと崩れる弁慶。 「弁慶!!弁慶!!」 「やったの!…え」 勝利を確信するマオチャオこと、対戦相手のねここちゃん。でもその表情が変わる。 「…ぐ…ぅ」 ぐらりと立ち上がる弁慶。セブンを支えにしてキッとねここちゃんを睨む。 さすがに驚いた。 「べ、弁慶…?」 「…はぁ…はぁ…」 ずりずりと体を引きずりながらもなおねここちゃんに接近する弁慶。 「だ、駄目だよ!動いちゃ!」 思わず気遣うねここ。 「…うるさい…まだ負けてない…」 「弁慶!もう良いよ!ねここちゃんの言う通りだよ!」 「…千空…勝つって言った…だから嫌だ…」 「はぁぁあぁぁ~!」 セブンを大きく振りかぶる弁慶。 あまりの威圧にねここちゃんの動きが固まる。 「サド…ン…インパクト…!!」 ドッカァァァァンン!! 響く炸裂音。その鉄槌は当初狙っていたであろう腹部から大きく外れ、ねここちゃんの左肩を掠っただけだった。 それが最後の力だったのかよろけて倒れこむ弁慶。 その瞬間 『試合終了。Winner,ねここ』 ジャッジAIの機械音声が合図を告げた。 「弁慶…」 「…」 マシン内でうなだれる弁慶。 「弁慶?」 「…ごめん…負けた…強かった…」 「うん、強かった。でも弁慶も良くやったってば」 「でもセカンド上がれない…」 「そうだね…セカンド昇格はねここちゃんだね…さすがって感じ」 「…ごめん…駄目な奴で」 「そんな事無いよ!」 「千空…」 「追いついて勝てば良いんだよ!ほら、前負けてから五連勝だよ?だから次は六連勝だって!」 「千空…うん…今度は負けない…あ…」 「ん?」 「駄目だ…」 「え?」 「セブンが…」 「…!」 あらら、完全にショートしてる…。セブンは戦闘システム直結型だから…内部ダメージが限界を超えたかぁ…それとも無茶な強化が祟って寿命がきたかな…。 「ごめん…」 「いいって、また二人で作ろう?」 「千空…」 「もっと強いの作っちゃおう!!」 「…うん…うん!!」 「じゃ、早速帰って製作開始だよ!」 「うん!!」 「どう?」 ねここ対弁慶。その試合映像を見ていた女が聞く。 「良いんじゃないか?」 男が答える。 「そうよね!!間違いないわ!!」 女は意気込んだ。 「さぁ、どうしよっか?」 「…うぅ~ん」 僕達はセブンについてあれやこれやと考えながら帰路につこうとしていた。 そんなセンターの入り口に人影。 「ちょいとそこの君君!!」 「?」 振り向くと女の人と男の人。あ、制服がうちと一緒だ…て事は黒葉学園の生徒? 「そう!君!!」 女の人が僕を指差す。 「その制服は黒葉学園の制服!つまりは生徒!そして神姫所持者でランクはサード上位!!」 「へ、あ、はい…」 僕と弁慶はきょとんとしていた。 「求む!君の力!!黒葉学園神姫部に来なさい!!」 「え、えぇぇぇぇぇぇ~????」 いきなり出てきてこの人は何なんだろう…神姫部?そんな部活あったかな…? そんな僕の疑問を尻目に、僕と弁慶の、神姫を取り巻く世界は確実に動き出した。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2409.html
暑くて、厚くて、熱い。 容赦なく降り注ぐ砂漠の太陽は、容赦なく廃熱を阻害し、揺らめく分厚い蜃気楼のせいで体感500m先はわからない。そのうえデザートイエローのシートで覆われた『彼女』の装甲板は際限なく過熱され今や、手袋無しで触ることすら億劫になろうかというところである。 「あつぃ~です」 シートの下の装甲版のさらに下、彼女はけだるげに愛機に腰掛けていた。 周囲には遥かの昔に放棄されたのであろう廃ビル群が立ち並び大きな日陰も目立つのだが彼女はあえてその場所を選んだのだ。 周囲に遮蔽物がなく、前方に軽くビルの残骸や、土を盛るだけで塹壕となり、また……背後から急襲される可能性の少ないバトルフィールドの端。 そこはまさに格好のアンブッシュポイント、いや、むしろ絶好の砲兵陣地といえるだろう。 彼女は砲台型フォートフラッグのスチール・ブリゲード、愛称は「キャロル」。武装神姫である。 通称『一人旅団のキャロル』 とはいえ、これは彼女が自分に付けられた名前の意味を理解した際に皮肉を込めて名乗っているだけで、知名度もなにもない。 キャロルという愛称も彼女がゴネて付けさせたもので、英語圏の苗字であるキャロルよりはむしろ米陸軍第18砲兵団の本拠地であるところのノースカロライナの意味だと彼女が理解したのもつい最近。 「いくらフォートブラックだっていっても……ふんっ! いいんですから、ジョーとかアーノルドとかつけられなかっただけでも良しとしてあげ……あぁっ、もうっ!あのミリオタぁっ! 少なくともジェーンとかいろいろあったでしょう!? もうっもうっ! リセットせずに改名できたらぁっ!!」 ガンッと力任せにレストパットの装甲版を殴りつけ、殴りつけた拳の痛みに悶絶。なんだかよけいになさけない気分になったのか、大きくため息をついた。 そのとき、ヘルメットの出力部分から彼女の聞き知った声が流れた。 「はいはーい、こちらブラボーワン、感度は良好ですよ?」 その直後、キャロルはヘルメットの上から片耳を押さえて顔をしかめた。 「了解しました! わかってます! 小さな声で送信音量を限界まで上げて怒るのやめてください!」 いいつつ左手で流れるようにコンソールを弄り、愛機の獲物を「目標」に定める。 「試射時との気象条件の変化なしっと、射角よし、準備よし! デンジャークロースですよ、注意してください!」 細い指がポンっ、と踊るようにコンソールを弾いた次の瞬間、バンッと今までの停滞を打ち払うかのような爆音が響き、砲身が一瞬大きく後退する。 「発射しました、弾着まで2、1、弾着……今。 砲撃評価願います」 遠くの方から遠雷のように爆発音が響き、続けてブゥーンという相棒の発生させている機械音がここからでも聞こえる。 「Rog、マップグリッド、ヤンキー-ワン-シックス-ゼロ ホテル-ツー-セブン-ファイブ エックスレイ」 再びコンソールの上を指が踊り、にやりと笑う。 「ふふっ、デルタロメオエネミー(ディアエネミー)です」 バンッ……バンッ……バンッ 続けて三発、続く遠雷に先ほどのブゥーンという機械音と何かが炸裂する音。 「フィニッシュパターンですねー、敵さんも気の毒です。アリスちゃんトリガーハッピーですから 動けなくなってもひとマガジン撃ちつくすんですよね~ っと、こちらはどうでしょう? これだけ派手にやれば……」 そう呟くとキャロルはヘルメットにマウントされたヘッドマウントディスプレイを下す。 「ビンゴですっ! ふふんっ、バカがかかりましたね?」 相棒がオーバーキル気味の制圧射撃を加えている一方、敵方の相棒が彼女を探している。 もっともさっきから派手に発砲音を響かせているので、よほどのトンマでもない限り彼女の居場所は見つけるだろう。 即席のカモフラージュでは突き出した……その黒光りする砲身はフォートブラックの純正品ではない、海外メーカー製というか、彼女のマスターがアメリカのユナイテッド・ディフェンスとの知り合い(どうせ海外モノのFPS友達に違いない)から譲り受けたという1.55mm榴弾砲。 流石に榴弾砲すべてをカモフラージュシートで覆うわけには行かないので、どうしても砲身が目立つのだ。 そんな、図体だけ大きく、更に自ら周りを埋めてしまっている為身動きさえ取れない一見完全に無防備な砲兵陣地であったが……接近戦で一気に片をつけようとしていたのであろうストラーフ型の神姫が、陣地までたどり着くことはなかった。 「随伴歩兵もいない砲兵陣地付近が無防備なわけないじゃないですか。 州兵だってもう少し警戒してますよ?」 キャロルは右手に握ったスイッチ。 すなわち外周部に設置された神姫用の指向性爆弾の起爆スイッチを投げ捨て、やれやれと肩をすくめて見せた。 ≪WIN≫ TOP